サツキの花
2018 06 04 (art18-0016)
庭のサツキの花が咲きました。ツツジの開花に遅れること一ヶ月です。花は小ぶりですが、小型の葉に合っています。ただ、新芽が出てからの開花ですから、新葉に取り囲まれて窮屈そうです。
サツキもツツジと同じツツジ科です。ツツジ類の花は、花片の上方に斑点があります。この斑点は、花蜜標識と言い、紫外線を吸収します。紫外線を見ることができる昆虫は、花の色よりも、この紫外線吸収によってできる明暗を見わけて花の蜜腺の位置を認識していると考えられています。
学生の頃、面白い本を読みました。日高敏隆氏の「チョウはなぜ飛ぶか」(岩波書店)です。モンシロチョウのオスがメスをどう認識して交尾を迫るか、を説明していました。キャベツ畑のオスは、頭上にメスを見つけるとパッと飛んでいって交尾をします。このとき、オスは、メスの羽の裏の、紫外線と黄色の混ざった色で、メスを認識するそうです。モンシロチョウが紫外線をどのような色として見ているかわかりませんが、モンシロチョウが見ている世界が、凡夫の見ている世界とは違っていることに驚きました。同時期に、氏の訳書、「ソロモンの指輪」(コンラート・ローレンツ著)と「裸のサル」(デズモンド・モリス著)も読みました。あわせて、動物行動学の面白さに触れました。