ナメクジ(夏野菜の栽培)
2018 06 20 (art18-0021)
ピーマンの葉に穴があいていました。それも、多数。虫によるものと考え、葉の表裏と茎、隈なく探したのですが、虫はみつかりません。試しに、殺虫剤のオルトランを散布してみたのですが、穴の数は増えるばかりです。殺虫剤に効かない虫? Web検索したのですが、該当する虫がみつかりません。ただ、[野菜+葉+食害]で検索すると、多数並んだ虫のWebサイトの中に、ナメクジを解説したサイトがあります。ナメクジは、夜行性で、昼間は湿った場所に潜み、夜になると活動し野菜の葉茎を食べる、とあります。これだと思い、夜の10時過ぎ、懐中電灯を片手に、畑の見回りに出かけました。ピーマンの葉にナメクジが、それも、多数。ビンゴでした。更に、数は少ないですが、ナス、キューリ、スイカの葉にも、ナメクジがいました。
ナメクジ駆除。方法はいろいろあるようですが、手っ取り早いのは捕殺です。割り箸でつまんでは殺しました。夜な夜な出かけて、ナメクジを退治しました。どうにか、ナメクジによる食害をくいとめることができました。
捕獲したナメクジを殺す方法として、水に浸ける、熱湯をかける、踏みつぶす、塩をかける等があります。ナメクジは、ジメジメした場所や降雨後の葉茎によく見かけるので、水に強いと思われがちですが、水にどっぷり浸けると死にます。ナメクジは有肺類に属し、肺呼吸で生きているので、水中では “溺死” します。
院生のころ、ナメクジからセルラーゼを抽出しようと、ナメクジを多量に集めたことがありました。セルラーゼはセルロースをブドウ糖に分解する酵素です。ナメクジはセルラーゼを消化酵素として持っていますから、紙類も食べることができます。セルロースを分解できる動物は、意外と少なく、バクテリアと菌類以外では、ナメクジやカタツムリ、そして、樹木に穴をあける昆虫の幼虫ぐらいです。セルラーゼで分解されるセルロースは、植物の細胞壁の骨格成分で、植物繊維の大半を占めています。抽出したセルラーゼをつかって、プロトプラストを作成し、異種間の細胞融合を目論んでいました。うまくいかなかったのですが。