ホオズキカメムシ (夏野菜の栽培)
2018 08 18 (art18-0047)
ホオズキカメムシがピーマンの茎に群がっていました。近づくと、茎の後ろ側に一斉に移動します。更に近づくと、一斉に離散します。この時、カメムシ特有の臭いを残します。臭いは、外敵への防御の他に、仲間への警報の役割があると言われています。臭いを感知して各個体が回避行動をとるため、ホオズキカメムシの群れ全体が回避行動を同時にとっているように見えます。カメムシは自分の臭いで失神するそうです(「トリビアの泉」でTV放映)。小さな容器に閉じ込められたカメムシが、天敵のカマキリに反応し、自分が出した臭いで、ひっくり返って動かなくなった姿を紹介しています。臭腺から出される臭い(油状の液体)にアルデヒドが含まれているからだそうです。官能基のアルデヒド基(ホルミル基)は反応性が高く、様々な生体高分子と付加体を形成することができるため、強い毒性を示します。
ピーマンの葉の裏側にホオズキカメムシの卵が16個ありました。小粒ながら、琥珀のように輝いています。10日間前後で孵化し、幼虫は5回の脱皮を繰り返して成虫になります。
ホオズキカメムシは、集団で、茎から吸汁します。新芽が萎れたり枝の生育が低下します。株が全滅するようなことはないのですが、一応、ピーマンの害虫とされています。
農薬散布はできませんので、捕殺しました。形状に似合わず動きが素早く、捕捉に手間取りました。