今日も、"ようこそ"      

今日も、"ようこそ"

定年退職後、横浜市から湯梨浜町に転居しました。 ここには、両親が建てた古い家が残っています。 徒歩3分で東郷池, 自転車10分で日本海です。 また、ハワイ温泉の温水が各家庭まで届き、自宅温泉を楽しめます。 ブログでも始めようかと、HPを立ち上げました。

アサガオ

2018 09 05 (art18-0055) 
奥の庭のアサガオに花がつきました。家内が育てている西洋アサガオで、ヘブンリーブルー (空色朝顔)と言う品種です。
8月10日に、最初の花が咲きました。それ以降、日増しに、開花数が増えて、9月に入ると、10輪以上の花がついています。

この花の青色は、シンプルですが、良いものです。 ヘブンリーブルー・アントシアニンと言う色素による着色です。アントシアニンは、花や果実の赤、青、紫を示す水溶性色素です。アントシアニンは多くの酵素反応によって段階的に合成され、細胞の液胞の中に蓄えられます。

遺伝子レベルの研究が進み、アサガオの花色は色素の合成に関わる遺伝子変異によって説明されるようになりました。アントシアニン合成酵素の遺伝子やその遺伝子を活性化する遺伝子に変異が入ったりすると、酵素機能が損なわれたり、活性が低下したりします。そうすると、色素の合成が途中で停止する、あるいは、合成量が減少します。その結果、合成途中の色素が蓄積したり、最終色素の産生量が変化したりして、本来の色(青色)とは違った色(白、紫、赤)が出てきます。

一方、最近では、単色のアサガオではなく、絞りアサガオのような斑入りアサガオをよく目にします。この班入りは、トランスポソンと呼ばれる動く遺伝子の作用で起こります。花びらを形成する初期の細胞で、トランスポソンがアントシアニン合成に関与した遺伝子に飛び込んで遺伝子を不活化すると、その細胞に由来する細胞群では、色素の合成ができません。その部分の花びらの色が変わります。トランスポソンによる遺伝子の不活化が、どの段階で起こるかによって、色変わりの領域(斑入り)の大小が決まります。

トランスポソンは、バーバラ・マクリントックによって、発見されました。ニューヨーク州ロングアイランドにあるコールド、スプリング、ハーバー研究所のトウモロコシ畑での研究です。1940年代の研究です。当時、動く遺伝子はありえないことだったようで、学会も黙殺し、"とうもろこし畑の変なおばさん" と言われていたそうです。しかし、この研究で、マクリントック女史は、1983年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。
凡夫は、何度かこの研究所を訪問しましたが、その度に、もっと頑張らなくてはと意気込んだことを、思い出します。

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