今日も、"ようこそ"      

今日も、"ようこそ"

定年退職後、横浜市から湯梨浜町(鳥取県)に転居しました。 ここには、両親が建てた古い家が残っています。 徒歩5分で東郷池, 自転車15分で日本海です。 また、はわい温泉の温水が各家庭まで届き、自宅温泉を楽しめます。 ブログでも始めようかと、HPを立ち上げました。最近始めた木工工作と古くなった家のリフォームの様子を、田舎の日常に織り交ぜながら、お伝え出来ればと思います。

オガタマノキ

2019 02 11 (art19-0105)
食卓テーブル(150cm x 90cm)を机として使っています。このテーブルは、横浜から京都に移住した時に購入したものです。机が広いと、いろいろな物を置くことができます。しかし、いつの間にか、物でいっぱいになっていますから、時々、整頓が必要になります。

その机に向かって、これを書いています。横の窓に目をやれば、空模様がころころ変化していることが分かります。先ほどは雨が降っていましたが、今は日が差しています。おそらく、この書き物が終わるころには、再び雨に変わっているのでしょう。朝刊の天気予報は、終日、小傘マークです。

庭のオガタマノキが花をつけました。通りの傍に植わっている木ですから、道行く人からよく見えます。が、この開花に気づいている人が何人いるのかな、と疑うほど、目立たない花です。花は、冬季でも落ちることのない大きな葉の重なりに埋没しています。オガタマノキはモクレン科です。落葉樹が多いモクレン科の中では数少ない常緑樹だそうです。

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花自体は他では見られない形をしています。中央の雌しべ・雄しべが細長い花弁に取り囲まれています。花弁が何枚あるのか、一枚一枚、目を止めて数えてみるのですが、判然としません。原因は、花弁と萼の形が不揃いで、しかも、色合いが似ているため、両者の識別が難しいことにあります。花から一枚一枚萼をとってみるのですが、5番目あたりの “萼” があやしくなりました。とりあえず、4、5枚の萼と7-9枚の花弁、合わせて(花被)12-13枚、としておきます。

花色は淡い黄色です。鼻を近づけると、かすかな香りがします。どのような香りかと問えば、花の色から思い浮かぶ正にその香り、と答えます。オガタマノキの和名は、“招霊の木”と書きます。これは、「招霊」(おぎたま)から転化したもので、神木として、神前に供えられることもあるそうです。花の香りもそれにふさわしいものです。

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枝の先端の葉腋に付く集合花は、秋には、赤褐色の集合果になります。袋状の果実(袋果)がブドウ状に群がります。この形状を模して、古くは「おがたま饅頭」が、現在は、「やぶれ饅頭」が作られているそうです。しかし、「やぶれ饅頭」は、オガタマノキの集合果の形状からかなりデフォルメされている印象を受けます。

むしろ、この形状からは、子供の頃に食べたお菓子を思い出します。ぶつぶつした球形のお菓子で、“げんこつ” と呼んでいたと記憶しています。1cmにも満たない球形のつぶが互いにくっ付き、こぶし大の球形になったものです。一つ5円程の安価なお菓子でした。現在、ポン菓子の中に似たような形状のお菓子がありますが、それとは別物です。Web検索したのですが、該当するものが見当たりませんでした。一体、何だったのか、大いに気になります。(下絵:”げんこつ” はこんな感じでした)

予想通り、雨、いや、霙まじりの雨に変わっていました。寒い一日になりそうです。
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