キッチン台(流し台と調理台)
2019 03 04 (art19-0112)
今住んでいる家は51年前に両親が建てたものです。父が死去して9年目、母の足腰が悪くなりましたので、廊下とトイレ、そしてダイニングキッチンの床をかさ上げして畳部屋との段差をなくしました。そして2年後、その母も亡くなりました。亡くなるまでの2年間、母の面倒をみるため、家内は横浜と湯梨浜町を頻繁に往復しました。床をかさ上げして段差を無くした家は、それなりにすっきりしてよいのですが、一つ困ったことがあります。キッチン台(流し台と調理台)の高さです。ダイニングキッチンの床を上げたことでキッチン台が低くなりました。これは、キッチン台下の床をそのままにして床のかさ上げを行ったためです。この高さが、母にはよかったのですが、家内には低く、腰を屈めて調理することになります。家内から、なんとかしてほしい、とリクエストがありましたが、そのうちにそのうちにと、伸び伸びにしてきました。この度、本腰を入れて、以下の2点に着手しました。キッチン台の高さを家内に合わせるため、キッチン台を新たに作製し、古いキッチン台と交換すること。併せて、キッチン台下の床をかさ上げすること。
キッチン台の作製に取り掛かりました。まず、天板を、toolbox社から通販で購入しました。ここの商品は、流し台と調理台が一体物として加工されています。また、オーダーメイドですから、天板サイズの指定ができます。製品には排水トラップ一式が付属しています。
天板サイズは、キッチンの設置場所に合わせて、55 x 160cmとしました。天板は、厚さ 0.8mm のステンレス平板が 21mm 厚の合板下地に張り付けてあります。水栓の取り付穴の加工は、既存の蛇口をそのまま使用することにし、不要としました。
大型トラック(10トン)が我が家の前に停車した時は、驚きました。車から降りた運転手さんは、手際よく天板を降ろし、再び車に乗り込むと車を米子市へ向けて立ち去りました。
届いた 天板の寸法を測定し、注文通りに加工されていることを確認しました。そして、キッチン台の骨組みを jw-cad を用いて製図しました。天板の下台を3つの列に区切り、左列に三段の引き出し、中央列に2つの引き出し、そして、右列の下段に両開き戸のスペースを設けました。
区切りは、20mm 厚のパイン集合材を用いました。引き戸の箱は、あられ組接合で長方形の枠をつくり、溝を掘って底板を嵌め込みました。出来あがった引き戸は、スライドレール(50cm) を介して区切り板に取り付けました。開き戸は、スライド丁番(35mm、全かぶせ)で区切り板に固定しました。引き戸の幕板と開き戸の板の模様に一体感を持たせるため、大判のパイン集合材を調達し、切断して用いました。塗装はウレタンニスの2回塗りです。
完成した下台に、購入した天板を載せてダボで固定しました。キッチン台の完成です。
まず、古いキッチン台を取り除き、床面をかさ上げしました。前回のかさ上げ時に使われていたフローリング材と同じ物(色と模様)を手に入れることはできませんでした。いろいろ手を尽くしたのですが。今では、旧型になり製造されていないようです。たまたま、近くのホームセンターが在庫処分のため旧型材を安売りしていました。色と模様が違っていましたが、安かったので3枚購入しました。根太で高さを合わせた後、フローリング材を貼りました。この作業は初めてでしたが、正確な寸法取りと切断さえ行えば素人でもできる作業です。
早速、家内は、新しくなったキッチン台を使って、「台が高くなったので作業がし易い。引き出しが深くて大きいので収納がたくさんできる」と喜んでいました。
作製者としては、家内が喜んでくれるのは嬉しいのですが、反省すべき点が2つあります。 (1) 引き戸の取付に安物のスライドレールを用いたこと。縦横方向のガタがあり、幕板間の隙間がピタリと均等に収まりにくい。 (2) 購入した天板には多少のそりがありました。ある程度のそりは修正したのですが、まだ幾分のそりを残したまま下台にとりつけたこと。下台に不均衡な力が掛かっているようです。
反省点は今後の機会に生かすとして、家内にはキッチン台をこのまま使ってもらい、不具合が出てきたらその都度修正しようと思います。