今日も、"ようこそ"      

今日も、"ようこそ"

定年退職後、横浜市から湯梨浜町(鳥取県)に転居しました。 ここには、両親が建てた古い家が残っています。 徒歩5分で東郷池, 自転車15分で日本海です。 また、はわい温泉の温水が各家庭まで届き、自宅温泉を楽しめます。 ブログでも始めようかと、HPを立ち上げました。最近始めた木工工作と古くなった家のリフォームの様子を、田舎の日常に織り交ぜながら、お伝え出来ればと思います。

ツバキ

2019 03 07 (art19-0113)
春の到来を感じてか、樹木の芽が少しずつ変化しています。冬の寒さに負けまいと、硬く固まっていた樹木の芽がほころんできました。もうすぐ春です。

冬の花の代表格のツバキ。1月下旬からポツリポツリと咲き始めたツバキが、日増しに花数を増やし、いまでは、全体に広がりました。木全体が赤い花で覆われています。照葉の常緑樹らしく、表面の照りのある緑の葉とのコントラストがみごとです。青空に映えます。

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この時期、ツバキの木にいろいろな鳥が飛来します。凡夫には、識別できる鳥の種類が乏しく鳥の名前はわかりませんが、大きさも、色も、いろいろです。ツバキの木に近づいて見ると、花びらは残っていますが、雌しべと雄しべが傷んでいる花が多数あります。中には、両者がごっそり無くなっている花もあります。せっせと花粉を運んでもらい、受粉をたすけてもらっているようです。鳥媒花の所以です。

“牧野富太郎の植物紀”より、
「花は小枝端に着き無柄で形ち大きく下に緑色の芽鱗と萼片とがあって花冠を擁している。花冠は一重咲のものは六、五片の花弁より成って基部は互に合体し謝する時はボタリと地に落ちる。花中に在る多雄蕊の本は相連合して筒の様に成り花冠と合体し葯は黄色の花粉を吐く。中央に一子房があって三つに岐わかれた花柱を頂き、子房の辺に蜜汁が分泌せらるるのでよく目白(めじろ)の鳥がそれを吸いに来り、その際に花粉を柱頭に伝え媒助してくれる。ゆえにツバキは鳥媒花であるといえる」

ツバキの花は “ポタリ” と、環状の雄しべが花弁にくっ付いたまま、落ちることは、よく知られています。この散り方は、鳥媒花であることに関係していると思われます。鳥媒花の特徴の一つは、花の構造が強固であることです。これって、“ポタリ” に通じますでしょう。

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ところで、京都府立植物園で、いろいろなツバキの花を楽しみました。ツバキは開花期が長いので、日程に余裕をもって出かけることができました。ここには、“古典品種から現代の品種まで約250品種600本を見本形式で植栽しています” との記載がありますが、本当に多種多様なツバキを観ることができました。
 


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