今日も、"ようこそ"      

今日も、"ようこそ"

定年退職後、横浜市から湯梨浜町(鳥取県)に転居しました。 ここには、両親が建てた古い家が残っています。 徒歩5分で東郷池, 自転車15分で日本海です。 また、はわい温泉の温水が各家庭まで届き、自宅温泉を楽しめます。 ブログでも始めようかと、HPを立ち上げました。最近始めた木工工作と古くなった家のリフォームの様子を、田舎の日常に織り交ぜながら、お伝え出来ればと思います。

椅子

2019 05 06 (art19-0131)
椅子を作りました。完成期日がある訳ではありませんので、遅々として進みませんでした。途中、ちょっと思い立っては小物を作ったりしていましたので、その分、時間がかかりました。恐らく、椅子一点に集中すれば、数日で完成するでしょう。今回はその何倍もの日数がかかりました。しかし、このダラダラとブラブラ、そしてゴソゴソこそが目下の暮らしの醍醐味であり、定年後に無職であることの意義であると思います。

良い椅子を作りたいと考えています。しかし、“どのような椅子をもって良い椅子” と言えるのか分かりません。実際に作ってみれば、何らかのヒントになるのではと、とりあえず、いくつか作ってみることにしました。このような椅子は試作品の予備の試作品になります。高価な木材は使えませんので、米松で作ることにしました。米松は、日本の松(マツ科マツ属)と同属ではなく、マツ科トガサワラ属の常緑針葉樹です。特徴として、適度に硬く、良好な加工性、ただし、樹脂成分が多いと、書物には記述されています。

さて、思案すべきは形です。椅子を側方から見た時の印象は、マル、シメ、サンカク、そしてシカクのどれかに該当すると思われます。今回は、作製が簡単なシカクとしました。いつものように、Jw-cadを用いて簡単な図面を描きました。サイズは工作の途中で変更することを鑑み、適当です。

次は、工作です。接合に “ほぞつぎ” を多用しますので、ホゾとホゾ穴の加工には電動トリマーを用いました。トリマー加工の方が、鑿と鋸で加工するより簡単で、時間をとりません。
今回の加工で特に問題になる箇所はありません。しかし、加工前の段階、直角面をもつ角材を準備することに手間取りました。安価な胴縁用の角材を用いましたので、表面の加工の他に、直角面を出す必要がありました。たまたま直角面が出ているものは、自動カンナ機にかければ済みますが、直角面が出ていないものは、まず、直角面を出す必要があります。これが、結構手間取りました。地道に鉋を掛けて角度を修正しました。素人の凡夫には、まだまだ、鉋を使いこなすことができないと実感しました。一面を端から端まで平坦かつ直角面になるように削ることができません。このあたりは、職人の腕が必要です。今回の凡夫の修正は完璧とは言えません。

完成した椅子に座ったり立ったりしながら、家内と品評しました。シンプルな形は悪くないのですが、いくつかの改良すべき点がありました。
(1)肘の幅が狭く、掛けた肘が安定しない。
(2)座面の前側に座ると、椅子全体が前屈する。
(3)体とのフィット感に乏しい。
1,2の改良のため、同型の椅子をもう一つ作る予定です。3に関しては、体形は人によって違いますから、フィット感をだすのは容易ではありません。ある体形に特化させることは、”my chair” としてはよいのですが、多数の人が座る椅子から逸脱しかねません。一つのアプローチは、構造を共通と個別に区分し、共通構造を構築し、それからの自在の変形を可能にすることでしょう。個々に対しては、構造そのものを変えるより、クッションなどの自在な可塑性素材で対応すべきかと考えます。

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