畑の土造り(耕起)
2020 04 20 (art20-0230)
夏野菜の栽培の準備を始めました。畑の土を掘り起こし石灰と堆肥を入れます。土の耕起には三目鍬を使います。休み休みでしたが、なんとかこなしました。土の中から、ミミズ、カエル、芋虫が出てきました。
ミミズはフトミミズで、あちこちから出てきました。
ミミズは、せっせと、土と落葉などの有機物を摂食し、糞として排泄します。この食べては出す行動が土壌を改良すると言われています。土はやわらかく通気性に富んだ団粒構造に変わり、微生物が繁殖しやすい環境になります。ミミズの体内で落葉などの有機物が分解されますから、排泄された糞には作物の養分になりやすい化学成分が豊富に含まれています。摂食された有機物の約7割が無機態窒素として糞中に残るとも言われています。
ミミズは一日あたり自分の体重と同程度の土と落葉を摂取し、同程度の量を糞として排泄すると言われています。ミミズの体重を2gとすると、100匹のミミズは、一日あたり200 gの土を食べて糞として出します。ミミズが積極的に活動する地温は10-20℃と言われていますから、3月から6月の4ヶ月です。4ヶ月120日間、摂食・排泄行動をせっせと行ったとすれば、その量は24,000 g (24 Kg) になり、およそ32cmx32cmx20cm(土壌の比重を1.2とする)の土嵩に相当します。ほぼ、段ボール箱1個分です。凡夫の畑の面積は5mx3mですから、畑の全土を120日間で食べて出すには、15,000匹のミミズが必要です。畑の土を三目鍬で掘り返した時の印象では、数十匹のミミズがいましたから、大目にみて100匹とすると、計算上0.7%の畑の土がミミズの体内を通り改良されることになります。
カエルはトノサマカエルです。2匹出てきました。鍬で掘り起こされても、逃げることなくじっとしています。今年の啓蟄は3月5-19日、翌日が春分でしたから、すっかり冬眠から目覚めて出て来てもよいのですが。冬眠中のカエルは土中の温度が6℃以上になると土から出てくると言われています。このところ随分暖かくなっていますから、地温も温まっていると思いますが、なかには、のんびりしたカエルもいるのでしょう。ちょっかいを出さず、そのままにしておきました。
芋虫はカナブンの幼虫です。越冬したのでしょう。カナブンの幼虫は、腐葉土を食べ、排泄することで発酵を促進すると言われています。これまた、土づくりのお手伝いさんです。ただ、この時期の幼虫がどれぼどやってくれるか疑問ですが。それでも幼虫は害がなくてよいのですが、前蛹と蛹を経て羽化した成虫は1ヶ月の命とは言え、その間、果実を齧り樹液を吸いますから、よろしくありません。