庭木のギンモクセイと鳥
2020 06 22 (art20-0248)
庭に高さ5メートル程の木があります。常緑広葉樹のギンモクセイです。道路からこの木をみると奇妙に見えるらしく、時々、通行人がこの木を指さしながら同行者に何かをささやいては笑いを誘っています。この木の枝葉、北側は繁茂していますが、南側はありません。東から(道路から)この木をみると、上から真っ二つに切断し、半分を取り去ったように見えます。
奇妙に見えるのは、南隣が更地になっているからです。10年程前までは隣家があり、その家の壁が南側から庭に迫っていました。南側に枝を伸ばすスペースがとれず、長い間、南側へ伸びた枝はことごとく取り除かれてきました。隣家があった時はそれ程ではなかったのですが、隣家が無くなってみると、この木の南側の半分に枝葉がないことが際立って、奇妙に感じるようです。
その木の葉は周辺の枝にだけ付いて、内部の枝にはつきません。内部はすかすかです。いろいろな鳥がしきりにやってきて、木の中に入っては去っていきます。恰好の止まり木になっているのだなと思っていました。ところがどうも、鳥達が寄りつく目的は羽休めではなさそうです。
ツツジに続いてサツキの開花が終わった先週、庭木の剪定を軽く行いました(本格的な剪定は、9月に植木屋さんがやってくれます)。その日は、朝から日射が強く汗だくになりました。作業を終えた後一風呂浴びました。家庭温泉があることの有り難さの一面です。
翌日も良い天気でしたから庭木全体に殺虫剤を散布しました。散布後、数日経ちますが、めっきり鳥達の姿を見なくなりました。あれ程、頻繁にやってきていた鳥達だったのですが。無論、ギンモクセイの木にも鳥達の姿をみかけません。ほんの時折、雀がやってきますが、すぐに飛び去ります。
どうやら鳥達は、虫をあさりに来ていたようです。虫のいない木には用がないのでしょう。殺虫剤を庭木に散布したのは、こちらに住むようになって初めてのことで(それまでは、植木屋さんが散布していました)、この変化を予想していませんでした。ちょっと、寂しい気がします。しかし、木の葉が穴ぼこになるのも避けたいし、と、このアンチノミーどうしたものかと悩みます。家内は、餌でも撒いたらと言います。確かに、そうすると鳥達をよべるかもしれませんが、それはちょっと違うのです。ここは、しばらく静観して、変化を待つことにします。