タマノカンザシ
2021 9 09 (art21-0370)
先月の15日、買い物ついでに、東郷湖畔の “あやめ池公園” に立ち寄りました。タマノカンザシが咲いているかなと思ったのですが、残念ならが、開花時期にはちょっと早いようです。それでも、一つ二つ咲いていましたので、写真におさめました。タマノカンザシ(玉の簪、ユリ科ギボウシ属、Hosta plantaginea var. japonica)は、中国原産で、江戸時代中期に日本に入り、観賞用に栽培されている。葉柄が長く、先端が尖った楕円形の葉をもつ。長い花茎をだして、先端が6裂した漏斗状の白い花を総状につけるが、下段の花から順番に咲いていく。ギボウシ(擬宝珠、Hosta)の仲間であるが、ギボウシの花が朝から咲いて夕方しぼむのに対し、タマノカンザシの花は夕方から咲いて翌朝しぼむ。
一昨日の7日、買い物目的で外出したとき、“あやめ池公園” に立ち寄ってみると、タマノカンザシは満開でした。大型の葉の緑色からすっと花の白色が浮き立ち、よいものです。ただ、開花後のしぼんだ花が花茎の下段に垂れ下がり、それが目に付いて、花の清楚な印象が相殺されます。上段に蕾が沢山残っていますから、これからも一序ずつ咲き続けていくのでしょうが、全体から受ける印象は、もう終わりかな、です。
公園の中ほどで、NHK鳥取放送局の取材班がタマノカンザシを撮影していました。この時刻(9時頃)に凡夫らの他に、公園をぶらついている人はいなかったからでしょうか、取材班の一人から、ニュース番組でタマノカンザシを紹介するので、見物人として撮影(音声付)させてくれと頼まれました。気が進まない旨を伝えて、断りました。その人は公園管理人から、咲き終わった花は摘み取るようにしている、と聞いたそうです。我が意を得たりと思いましたが、北側の2つの傾斜花壇に加えて、園内のあちこちにタマノカンザシが群生していますから、公園来訪者へのサービスとは言え、なかなか大変な作業です。ご苦労さんです。
撮影と言えば、某TV局のニュース番組から取材を受けたことを思い出します。対象は凡夫の研究グループが使い始めた遺伝子解析技術です。この技術の導入が本邦発であったので、TV局が興味を持ったのでしょう。質問されるままに、カメラの前で、解析技術の仕組み、解析の内容と解析で分かること、そして、将来への応用ポテンシャルについて、丁寧に説明したつもりですが、相手がきちんと理解しているようにはみえませんでした。案の定、放映されたものは、こちらが言わんとしたこととはかなりズレていました。部分部分を繋いで編集したもので、多分に、視聴者に印象付けるような誇大な内容と構成になっていました。これでは、誤解が生ずるかもな、と思ったものです。
それはさておき、タマノカンザシをゆっくり見て回ることができました。ユリの花もよいのですが、タマノカンザシのただただ白い花もなかなかよいものです。八重の花を付けたタマノカンザシも、ちらほら見られました。