歯周病(3)
2021 12 9 (art21-0396)
下の右犬歯の内側の歯茎が腫れて、食べ物が当たると痛みがあり、9月に近くの歯科医院でみてもらったところ、歯周病と診断されました。歯全体をレントゲン撮影した後、歯周ポケットの深さを測定しました。その日は歯茎の炎症部を消毒するだけで終わり、後日、歯茎の炎症が落ち着いたところで、歯石を除去することになりました。飲み薬(抗生物質)を処方されました。1週間後、歯石の除去のために通院しました。下顎歯の歯石を除去し、2日おいて再通院し、上顎歯の歯石を除去しました。そして、1ヶ月後に来院して、さらに、細かく歯石をとることになりました。
鏡に映る歯をながめては、きれいになったと喜んでいましたが、しばらくすると歯が染みるようになりました。歯のしみは、数日すればなくなるだろうと考えていましたが、どっこい、いつまでも続きました。
歯が染みるのは、象牙質知覚過敏症と言われていますが、象牙質に覆われている歯髄の神経が刺激されるからです。象牙質は象牙細管の集合体からなり、組織液で満たされています。象牙質は、歯冠部はエナメル質で、歯根部はセメント質で、覆われていますから、外部の刺激を直接うけることはありません。しかし、象牙質がむき出しになると、圧力、細菌感染による炎症、高低温などによって、象牙細管のなかの組織液が動いて歯髄の神経が刺激されます。これが歯が染みる機序です。
象牙質がむき出しになる原因は、高齢化や歯周病による歯肉の退縮、歯の破折や摩耗などですが、不適切なブラッシングでも歯根がすり減って象牙質が露出することがあるそうです。
凡夫の場合、歯石をとったため、歯根部の象牙質が傷つき一部むき出し状態になった上に、歯周病対策として、毛先の長い歯ブラシでごしごしとブラッシングを行い更に状態を悪くしたのでしょう。
1ヶ月後の予約日に歯科医院へ行き、歯の染みが続いている旨を伝えました。その日に予定していた第2段目の歯石の除去は取りやめになりました。
歯の染みの対処療法は、露出した象牙質に薬剤を塗ったり、コーティング剤で覆って、物理的に刺激を遮断することですが、症状が重い場合は、歯の神経を取り除くそうです。確かに、神経を抜けば痛みから解放されるでしょうが、むし歯でもない歯に穴を開けて神経を取り出すことには抵抗があります。とりあえず、歯肉と歯の隙間に詰め物を塗ってもらい、もうしばらく、様子をみることにしました。
帰宅後、数時間で詰め物は取れてしまいました。水を飲むと、相変わらず歯が染みます。困ったことになりました。〔この続きは歯周病 (4) で〕