AMラジオ用ループアンテナ(工作)
2023 1 19 (art23-0512)
ラジオ放送は聞きながら作業ができますから重宝します。木工作業中はラジオを点けています。FM放送の音楽番組を流していますが、時として、AM放送を聞きたくなります。相撲の実況放送などは楽しめます。作業場のラジカセはFMとAM放送が入りますから問題はありません。しかし、居室のコンポは、内臓アンテナが付いていないようで、1m程の電線をアンテナ入力端子に繋ぐだけでFM放送は入りますが、AMラジオ放送は入りません。アンテナをAMアンテナ入力端子に接続する必要があるようです。菓子箱で、簡単なAM用ループアンテナを作り、放送が入るようにしました。【作成】
聴取対象のAM放送局の周波数は1,100KHzから1,450KHzの間にあります。これだと、適当な長さのエナメル線をループにするだけの非同調式ループアンテナで済みそうです。ただ、エナメル線が手許にありませんので、不要になった中古のLanケーブルで代用することにしました。
コイルの中で磁界を変化させればコイルに電気が誘起されます(誘起電圧)。ループアンテナの誘起電圧は、アンテナ面積(ループの大きさ)とループの巻き数に比例します。室内にアンテナを置く場合、そうそうアンテナ面積を大きくすることはできませんから、巻き数を増やすことになります。しかし、ループ長が大きくなり巻き数が増えると高次モードによるインピーダンスが高くなるので、ループ長を大きくとれません。今回は、0.05波長としました。
1,275KHzの0.05波長は11.8mと算出されます。0.5mの両端のリード部を考えて、13mのLanケーブル、そして、大小2つの菓子箱(小さい箱が、大きい箱にすっぽりおさまること)を用意しました。小さい箱 (縦横厚:19、21、5.5、 周辺長 0.8m) の周りにLanケーブルを15回巻きました。ケーブルをセロテープで止めて、大きい箱に入れます。リード部分は、箱の片隅に開けた穴から外へ出します。大きな箱の蓋を閉め、ゴム輪をかけて、完成です。
リード線の末端をコンポのAMアンテナ入力端子に繋ぎ、AM放送局の周波数にあわせました。箱の方向を変えると、ばっちり、受信できました。菓子箱ですから、そこにあっても違和感がありません。これで、AM放送の番組も、FMと同様に、楽しむことができます。菓子箱型ループアンテナ、なかなのものです。