体重の減少
2024 3 25 (art24-0635)
体重が減りました。65歳まで65-66kgの体重を保っていましたが、今 (70歳) では、64㎏前後になりました。体を動かすことが少なくなり、筋肉量が減少しているのでしょう。毎日、三度の食事をとっていますが、一度に沢山食べられなくなりました。間食をしない凡夫には、三度の食事が養分の供給源です。70歳以上の高齢者の食事摂取量は、50歳代と較べると15%程減少しているとの報告がありますから、高齢になると痩せてくるのは当たり前のようです。
高齢者の体重減少を示す資料として、ウェブ上、スポーツ庁のグラフが目に付きます。これを見ると、60歳以降、男性も女性も体重が減少していることがわかります。このグラフは、体重を測定した高齢者を年齢(5歳階級)で分けて、平均体重をプロットしたものです。
これは追跡調査ではなさそうなので、測定対象者が気になります。概して、体重と身長は相関しますから。元のデータに当たってみました。元データはe-Stat(政府統計の総合窓口)に収納されていました(体力・運動能力調査・平成28年度)。高齢者の身長は、60歳以降、男性も女性も体重が減少していることがわかります。
加齢とともに、測定した高齢者の体重だけでなく、身長も減少しています。これは、何を意味するのでしょうか。
加齢に伴い、個々人の体重が減少するだけでなく、身長も縮小しますが、その割合は小さいことが知られています。体重と身長は相関しますから、このグラフの加齢に伴う高齢者の体重の減少は、身長の減少によるものだと思われます。 測定した高齢者のなかに、背の高い人が、高齢になるほど少なかったと読み取れます。背の高い高齢者がいなくなる?
身長と死亡との関連について、ウェブ検索すると、国立がん研究センター、がん対策研究所のページがヒットしました (サイトヘ)。平均約19年間の追跡期間中の、19,350名の死亡者(男性12,320名、女性7,030名)について、年齢階級ごとの死亡リスクを比較したものです。
男性において、身長が高いほど、がんによる死亡リスクが統計学的に有意に高いことが示されました。ただし、脳血管疾患と呼吸器疾患については、高身長ほど死亡リスクが低かったそうです。
背の高い高齢者がいなくなる? どう説明しましょうか。まあ、スポーツ庁の資料ですから、測定対象者(参加者)の選び方にはかなりバイアスがかかっていたもの思われます。
ともあれ、高齢になると、痩せて、多少は縮んできます。小さくなります。それでも、元気な人は元気です。近所の背の高い男性二人、90歳を超えても、元気な姿をときどき見かけました。かなり痩せておられたのですが、ときには、柄杓で川の水汲みを行っておられました。