ポポー
2025 5 12 (art25-0751)
5月に入ると、畑の見廻りに要する時間が長くなってきました。何かと、副次的な作業が増えています。その一つは、果樹の下草刈りです。草の生長速度が速く、うかうかしておれません。鎌を片手に、腰を折っての草刈り作業は堪えます。また、草刈機で行う田圃の草刈りもあります。こちらは立位ですが、それでも体にきます。 こうした作業でも、繰り返し行うとそれなりに疲労が溜まってきます。それはさておき、今年もポポーを作ります。
先月の18-30日に、交配作業を行いました。ポポーの花は、雄しべと雌しべの両方をもった両性花ですが、雌しべが先に成熟します。雄しべの花粉が成熟した時には、雌しべは受粉能を失っています。逆に、雌しべに受粉能がある時は、まだ雄しべは花粉を放出しません。その為、自花の花粉で受粉・受精することはなく、受粉・受精には、他花の花粉を必要とします。
交配作業は、細い筆を使って、早く咲いた花の花粉を、咲いたばかりの花の雌しべに付けるだけの簡単な作業です。しかし、花粉用の花(雄しべから花粉が放出する花)を選び、受粉できる花(雌しべの柱頭が湿っている花)を選んで行う作業ですから、手間がかかります。


交配開始日から3週間ほど経ちます。人工交配がうまくいった花では、子房の膨らみがみてとれます。なかには、小さな幼果が房状に付いています。
ポポーの木は3本です。手前の2本には、小さな幼果が多数付きました。しかし、奥の1本には少しです。小さな花が遅れて咲きました。昨年、この木は果実を多数付けましたから、どうやら、木が疲弊しているようです。
枝の新芽から若葉が展開しています。これから、葉が大きくなり、同時に、果実も大きくなって行くことでしょう。今年も、自家製のポポーが食べれそうです。

