スプーン立て
2022 5 23(art22-0443)
輪切り材に穴を開けて、スプーン立てを作りました。ヤマザクラの木を使うつもりで、丸太から一辺10cmの立法体を切り出しました。数ヶ月そのままにしていると割れ目が入りました。乾きが十分でなかったようで、放置中に水分が抜けて、内外部の伸縮率の差から割れが生じたのでしょう。厚い材木の乾燥、かなり厄介なことのようです。
ヤマザクラの木を諦めて、ギンモクセイの木を使うことにしました。この木は、隣家の庭に植わっていた木です。上部が電線に懸かるようになったので伐採するとのことでしたから、何かに使えるだろうともらって、納屋の奥に仮置きしていたものです。
輪切りにしてみると、小さな道管が不規則に分布しています。これは、紋様孔材と呼ばれている道管の分布・配列様式の一つだそうです。他には、環孔材(年輪に沿って環状に並んでいるもの、カヤキ、ナラ、キリ、チーク)、散孔材(年輪全域にわたって大きさがほぼ同じ道管が均等に分布しているもの、ブナ、ホオ、サクラ、カツラ、シナ)、放射孔材(樹心を中心に放射状に配列しているもの、シラカシ)が知られています。
作成
ギンモクセイの丸太を切断し、直径12-14cm、厚さ9cmの輪切り材を用意しました。これに、直径5.5cm、深さ7.5cmの穴をあけました。穴あけは、12mm径のドリルで、多数の穴を開けた後、ノミで穴をつなぎ、自作のロールサンダーで磨いて仕上げました。手持ちのホールソーでは、歯が立ちませんでしたので、原始的な穴あけ作業になりました。何かよい方法はないものかと、思案しています。
周辺部は、7.7cm辺の正4角形に切断し、上部の角を傾斜をつけて落としました。
以前作ったスプーン (art22-0420) を立てました。紋様孔材の特徴である道管の不規則な分布がちょっとした模様となって、目を引きます。外部形状を工夫すれば、この模様をもっと生かすことができそうです。