円切り治具(木工)
2024 3 21 (art24-0634)
平板から、いろいろな半径の円を切り出すことが多くなりましたので、バンドソー用の円切り用の治具をつくりました。以前、MDF合板に穴をあけてネジを固定しただけの簡単な治具をつくりました(art23-0603)。これだと、ネジの位置からバンドソーのブレードまでの幅を半径にした円を切り出すことはできますが、切り出す円の半径を少し変える度に、合板に穴をあけてネジを固定し直す必要があり、煩雑でした。今回作製した治具では、切り出す円の半径を任意に変えることができるようにしました。治具はリョービ/京セラのバンドソーTBS-80用に作りましたが、RexonのバンドソーBS-10K2でも使うことができます。
作製
- MDF合板(厚さ12mm、大きさ30x30cm程)の右側の一辺から中央付近まで、凸型の溝を掘る。トリマーを用いる。
- 平板(厚さ12mm)を凸型に加工する。トリマーを用いる。
- 凸型の平板(スライド板)が、凸型の溝にスライドできることを確認する。
- スライド板の先端付近に穴を開けてアルミ製のピン(直径3mm)を取り付ける。
- スライド板を任意の位置で固定できるように、平板(厚さ10mm)にインサートナット(M5x10mm)を埋め込み、合板の右端の裏側に取りつける。
- クランプノブ(M5x20mm)を差し込み、ノブを閉めるとスライド板が固定されることを確認する。
- 合板の裏側に、平板(厚さ5mm、幅12mm)をとりつけて、ガイドとする。
- 合板の裏側に、平板(厚さ10mm)をとりつけて、ストッパーとする。
円切り作業
適当な大きさの板材を用意し、中央に3mmの穴を開ける。円切り治具をバンドソーの作業台に載せる。ピンの位置を調整して、板材をピンに射し込む。バンドソーのスイッチを入れて、治具を上方にスライドさせて切り始める。 治具のスライドが止まったら、板材を時計回りに回転させて円を切る。一回転したら、バンドソーのスイッチを切る。
スライド板を移動するだけでピンの位置を変えることができますから、いろいろな半径の円を切り出すことができます。使い勝手のよい円切り用の治具になりました。