今日も、"ようこそ"      

今日も、"ようこそ"

定年退職後、横浜市から湯梨浜町(鳥取県)に転居しました。 ここには、両親が建てた古い家が残っています。 徒歩5分で東郷池, 自転車15分で日本海です。 また、はわい温泉の温水が各家庭まで届き、自宅温泉を楽しめます。 ブログでも始めようかと、HPを立ち上げました。最近始めた木工工作と古くなった家のリフォームの様子を、田舎の日常に織り交ぜながら、お伝え出来ればと思います。

キウイフルーツの水切れ

2024 8 19 (art24-0677)
5月に、ポットで育てていたキウイフルーツを、畑の北東の端に移植しました。暖かくなってからの移植でしたが、根付いたようで、その後、順調に成長していました。5月末には、蕾が膨らみ開花しました。しかし、残念ながら、花は、着果することなく、数日後に落ちてしまいました (art24-0654) 。

8月に入っても晴天が続き、増々、畑の乾燥が進んだようで、地植えのキウイフルーツの葉が枯れてきました。急遽、散水ポンプを持ち出して、畑一面に水を撒きました。しかし、枯れ始めた葉は回復することなく、黒ずんで落下してしまいました。

それからすぐに、落下葉の葉腋から新芽が伸びきました。この新芽の取り扱い、どうしたらよいのでしょうか。

677-1_kiwi_20240817

キウイフルールの花芽はいつ分化するものか、学術論文を当たってみました。
形態学的な観察調査(渡辺、高橋、園芸学会誌、1984)では、花芽分化期は3月中旬とあります。その後、花芽は急速に発育し、2ヶ月後に開花する。しかし、前年の7月に第2葉の葉腋に1個の花芽となる原基がみとめられ、それから冬季にかけて上位の各葉腋に花芽となる原基が順に現れ、徐々にその数が増加する、とあります。注意すべきは、3月中旬に、第1花の苞形成が認められる。これをもって、花芽分化の時期を規定していることです。

摘葉がキウイフルーツの開花、結実に及ぼす影響を調べた論文(渡辺、高橋、日本大学農獣医学会誌、1988)によると、7月から9月に摘葉すると、翌年の着花数はほぼゼロになったそうです。また、摘葉後すぐに脇芽が伸長し、2番枝あるいは3番枝から伸びた新梢に着花は見られなかった、とあります。

これらの論文は、7月から8月は花芽となる原基ができる時期であり、この時期の摘葉は花芽となる原基の発育を停止させること、また、この時期を逃すともはや花芽は形成されないこと、を示唆しています。

このたび水切れでキウイフルーツの葉が枯死/落下した時期が、ちょうど花芽となる原基ができる時期に当たりますから、来年の春に花を咲かせる花芽の分化が停止してしまったと思われます。
来年こそは、1本だけのキウイフルーツ(ニューエメラルド)に、両性花が咲いて、着果する現場に立ち会えることを楽しみにしていたのですが、どうやら1年延期となりそうです。

脇芽から伸びた枝にも花芽は分化しないようですから、花が付かない枝を残してもしょうがないことですから、落下葉の葉腋から出てきた新芽は取り除くことにしました。

677-2_kiwi_20240817


【戻る】