今日も、"ようこそ"      

今日も、"ようこそ"

定年退職後、横浜市から湯梨浜町(鳥取県)に転居しました。 ここには、両親が建てた古い家が残っています。 徒歩5分で東郷池, 自転車15分で日本海です。 また、はわい温泉の温水が各家庭まで届き、自宅温泉を楽しめます。 ブログでも始めようかと、HPを立ち上げました。最近始めた木工工作と古くなった家のリフォームの様子を、田舎の日常に織り交ぜながら、お伝え出来ればと思います。

本「夢をまことに」
-時間つぶしの読書-

2025 12 15 (art25-0813)
定年退職後、田舎に移住して、家庭菜園と木工を自由気ままに楽しんでいること、そうやって時間をつぶしていることを書きました (art25-0809) 。もう一つの時間つぶしは、読書です。

読みたい本を、読みたいときに、読むこと。これができるのは、定年退職して、しがらみがなくなってからだと思います。在職中の読書は、時間を無駄にしたくないとの考えから、もっぱら、仕事関連の本を読んでいました。研究に従事していましたから、研究分野の専門書と科学書、その周辺の書物です。役に立つ読書、情報の収集、知識の蓄積、それを運用、展開する力を養う読書です。

今は、時間つぶしの読書ですから、読中楽しければそれで十分です。どんなジャンルの本でもよいのですが、楽しく読める本は、そうそうありません。楽しく読めるかどうかは、読んでみなければ分かりませんから、とりあえず読んでみます。そして、楽しくなければ中止です。おもしろいことに、楽しく読める本の多くは、前に読んだことのある本です。いつかもう一度読もうと、本棚に並べておいた本です。再読になりますが、内容をほとんど、あるいはすっかり忘れていますから、新鮮な気持ちで読めます。

とは言え、今まであまり読んでいなかったジャンルのなかにも、楽しく読めた本があります。その一つが、山本兼一の「夢をまことに」(文藝春秋)です。

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近江の国友村の鉄砲鍛冶師、国友一貫斎の生涯を題材にした小説です。ジャンルは、歴史フィクションでしょうか。何にでも興味をもって、自ら作ろうとする。当時(江戸時代)、海外からいろいろなものが入ってきていたようですが、それらを目の当たりにして、驚き、自力で作ってみようと試みる。仕組みを手探りで解明し、長い長い年月試行錯誤を重ねて、完成させる。阿蘭陀風炮(火薬ではなく空気の力で飛ばす鉄砲)、テレスコッフ(グレゴリー式反射望遠鏡)。さらに、空を飛ぶ船と水にもぐる船を夢想し、あれこれ試作する。いやはや、好奇心旺盛で意欲的な人ですな。何でもやりたがったのに器用貧乏にならなくて幸いでした。模倣の極致です。日本人の得意技、昔から培われていたようです。


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