今日も、"ようこそ"      

今日も、"ようこそ"

定年退職後、横浜市から湯梨浜町(鳥取県)に転居しました。 ここには、両親が建てた古い家が残っています。 徒歩5分で東郷池, 自転車15分で日本海です。 また、はわい温泉の温水が各家庭まで届き、自宅温泉を楽しめます。 ブログでも始めようかと、HPを立ち上げました。最近始めた木工工作と古くなった家のリフォームの様子を、田舎の日常に織り交ぜながら、お伝え出来ればと思います。

【家内の寄稿】
最寄会(友の会)巻きずし

2019 02 28 (art19-0111)
「ひな祭りには巻きずしを」と、巻きずしを作りました。
具は担当を決めて持ち寄りにしました。干ぴょう、干し椎茸、鱈から作ったでんぶ、卵焼き、青菜、高野豆腐でした。酢飯と具の量のバランス、巻き方のこつを教わりました。
切ってみて、出来栄えを見合い、昼食にしました。献立はあさりの汁物、青菜の辛し和え、たくあん、金柑の甘煮、甘夏のピールでした。
自分たちが小さかった頃、巻き寿司を作っている母親の隣で端っこをもらうのを楽しみにしていたよね、と皆、同じような思い出がありました。そして、次の世代に伝えるほど、家庭で作らなくなったね、と。

111-1_moyorikai 111-2_moyorikai 111-3_moyorikai  
 

パラボラアンテナ

2019 02 25 (art19-0110)
凡夫はインターネット接続に、WiMAX2+のモバイル通信を使っています。モバイル通信の宣伝文句の一つは、「家でも外でも、どこでも使えるインターネット」です。確かに、どこでも使えます。ただし、電波が届く場所であれば。横浜と京都では問題なく使えました。しかし、ここ湯梨浜町では、問題があります。

WiMAX/WiMAX2+はUQコミュニケーション社が提供する無線を利用したインターネット通信サービスです。プロバイダ各社はUQ社から回線設備を借りて通信サービスを行っています。WiMAX2+は、2.5GHzの周波数の高い電波を使っているので、高速通信ができます。反面、電波の直進性が高いため障害物の影響を受けやすいという特徴があります。なお、スマホに使っている電波は700-900MHzの低周波数の電波です。減衰が少なく障害物を回り込みやすいので遠くまで届くと言われています。

直進性の高いWiMAX2+の電波を届けるには、アンテナ/中継基地を沢山設けて障害物を迂回する必要があります。残念ながら、湯梨浜町には、そのアンテナ/中継基地が設置されていません。この点では、東郷池周辺はWiMAX2+のサービスエリアから外れていると言えます。

転居してすぐに、WiMAX2+用モバイルルーターを屋内のいろいろな場所に置き、通信状態を調べました。モバイルルーターを2階の部屋の天井近くに置き、向きを調整すると、なんとか使えることが分かりました。しかし、アンテナレベルが低く、時々、調子が悪くなります。この状態で1年間使ってきましたが、今回、パラボラアンテナを作り、アンテナレベルを上げ送受信電波を強化することにしました。強化とは、ある方向から飛んでくる微弱電波を集めてモバイルルーターに送り、逆にモバイルルーターから発信する電波をより多く飛んでくる方向へ飛ばす、です。

【パラボラアンテナの作製】
パラボラアンテナは大きいほど効果的ですが、その分、場所をとります。天井近くに設置することを考え、直径 40cmとしました。
(1)ベニア合板(41x41cm, 3mm)を用意し、半径 20cm の円を描く。
    等角の16分割線を引き、基板とする。
(2)薄板を加工し、フレーム用治具を作る。
    フレームは曲線、y=0.02*x^2、焦点F(0, 12.5cm)、とする。
    この治具に合わせて、段ボールを切断し、
    16 個の段ボール製フレーム片を作る。
(3)薄板を加工し、二等辺三角形の治具を作る。
    この治具に合わせ、アルミ薄板(0.2mm厚)を、三角裁断する。
    16 枚のアルミ製三角片を作る。
(4)段ボール製フレーム片を基板に張り付ける。
(5)フレームにアルミ製三角片を張り付ける。
(6)中央に、円形に切断したアルミ薄板を張る。
(7)完成したパラボラアンテナを、木製スタンドに付ける。
(8)モバイルルーターの収納箱を、中央から12.5cm離れた位置に作る。

自作のパラボラアンテナを、2階の部屋の天井近くに置きました。通信状態は安定しました。また、アンテナレベルが強化されました。使用している 「WX03」モバイルルーターの電波インジケーターの表示カラーに、水色の上の青色が現れるようになりました。メデタシメデタシ。

110-1_paraboraantena 110-2_paraboraantena 110-3_paraboraantena 110-4_paraboraantena  
 

長谷の観音市

2019 02 22 (art19-0109)
17日、倉吉市の本町通り(東仲町、西仲町、西町)で開催された “長谷の観音市” に出かけました。
車を陸上競技場の駐車場に止め、市役所庁舎の横を下り県道38号線に出て、"横綱琴桜の銅像"が立つ T字路を北へ折れました。そこから50m程歩くと、会場の本町通りです。通りの西側が “観音市” の会場です。

109-1_kannon-ichi
“長谷の観音市” は、長谷寺で行われる伝統行事「牛玉授け (ごおうさずけ)」の夜が明けた朝にたつ市で、観音様をお寺から街中の “観音堂” に迎え、環音様の参拝に集まってきた人を相手にしたものだそうです。かつては、農具や竹製品など、近在の農家には必需品を買い求める場であったとも。

会場に入ると、すぐ左に “観音堂” が見えます。これは、仮設の堂で、普段は東仲町公民館として使われているようです。周囲の人と同じように、凡夫らも、線香とろうそくをお供えしました。本町通りの両側には多数の露店が立ち並び、沢山の人が行き来していました。食べ物の露店が目立ちました。

109-2_kannon-ichi
会場に到着した時は晴れ間があったのですが、しばらくすると、雨にかわりました。多くの人が軒先で雨宿りをしていましたが、止む気配もなく、だんだん、人影は少なくなっていきました。掲載の写真はこの状況のものです。凡夫らも、頃合いをみて、ひきあげました。家内は、アレコレ見て回り陶器の皿を2枚購入しました。一枚、778円です。

そんな中、ひと際人集りのある露店がありました。竹細工のお店です。家内も群れに加わり物色していましたが、何も買わずに出てきました。そばのテントの下では、木製の臼と杵で、若者が餅をついていました。二人の手つきが上手でしばらく見入っていました。つき終わる頃には、できたての餅を求める客が列をつくりました。奥には、移動式ピザの屋台がありました。軽トラックに半球状の焼き窯をのせ、ピザを焼いています。本格的です。味の方は、残念ながら試食していませんから断定はできません、が、きっと、美味しいでしょう。

凡夫が子供の頃、ここ本町通りはアーケード付きの商店街でした。当時、ラジオの真空管を扱っていた小さな店があり、何度か、自転車に乗って買いに来ました。アーケードは2007年に撤去されたと聞いています。アーケードがまだ現役の頃は、“長谷の観音市” は、天気に左右されることなく、毎年賑わっていただろうと想像できます。

109-3_kannon-ichi 109-4_kannon-ichi 109-5_kannon-ichi  
 

梅の花事件

2019 02 19 (art19-0108)
この度、ある事件により区の会計役を辞めることになりました。区の役員の方にはなにかと迷惑をかけることになってしまいました。記録に残す為、その事件を以下に記述します。なお、これは、あくまで、凡夫の事件簿にすぎません。

1つ前のブログ(art19-0107)に梅の花の写真を載せました。事件は、梅の花の写真を撮るときに起こりました。
梅の花は、ジョギング途中の道路脇の果樹畑に咲いていたものです。ちょっと、お邪魔して、カメラに収めました。この畑は近所のKYさんの畑です。さらに、もう一ヵ所、凡夫の畑の近くの道路脇に梅の花が咲いていました。同様に、カメラに収めようと、軽い気持ちで土地に入り、1,2枚写真を撮っていると、「出ていけ」と、叫び声が聞こえました。振り仰ぐと、年配の男性が少し距離を置いて立っています。遠くに見える野菜畑からやってきた人のようです。状況が理解できず、佇んでいると再度「出ていけ」と。「ちょっと梅の花の写真を撮っているのですが、撮ってはいけませんか」、梅の木の周辺をさして、「ここは、どなたの土地ですか、あなたは、どなたですか」と尋ねても、「出ていけ」の一点張り。「私は、すぐそこのKという者で、区の会計をやっています」と伝えると、「分かっている」と返ってきました。梅の木が植わっている土地と男性の関係が分からず、再度、土地の所有者と男性の名前を尋ねますと、「調べれば分かる」と返ってきます。何度か「教えてください」とお願いしましたが、その度に「調べれば分かる」です。そして、ひどい言葉を浴びせかけられました。後で、その土地がその男性のものであることが分かりました。男性は、付き合いはありませんが、近所の人でした。帰路、男性の家を訪ねて、再度、謝りました。まともに対応していただけませんでしたが、「もう二度と入りませんから」と伝えました。

108-1_kaikeiyaku-yameru  
断りもなく、他人の土地に入ったのは悪かったと思います。その男性の奥さんから聞いた話では、以前、畑の作物等が盗難にあったそうです。地元人であると思っていた凡夫は、盗人と思われているようです。それにしても、浴びせかけられた言葉は強烈で、死ぬまで忘れることはないでしょう。思い出すと身体がブルっとします。かつて過ごしたこの地で、近所の人からこのような対応を受けるとは思いもよりませんでした。凡夫を盗人と思っている人がいる以上、区の会計を務める訳にはいきません。区長さんから頼まれて引き受けた会計の役でしたが、辞めさせていただきたいと区長さんにお願いしました。

108-2_kaikeiyaku-yameru  
今日まで、田舎の人はほのぼのとしていると思っていましたが、認識を改めることにします。横浜で暮らし始めた時、小川沿いにグミの木があり、沢山赤い実をつけていました。懐かしく・珍しいので、同伴の子供に一つ二つ食べさせてやろうと、手をのばしてもぎ取ったところ、家の中から出て来た男の人に叱られたことがあります。「沢山実っているのだから、一つ二つ、採って食べても良いだろう」という感覚、これは田舎でのみ通用する感覚だと、その時、納得しました。しかし、ちょっとお邪魔して、花の写真をとるだけで、人格を全面否定されるようなひどい言葉を浴びせられるのですから、この感覚は、もはや、この地では論外にアウトです。それだけでなく、ちょっと畑に入り草木を見ることすらNGなのです。ここが、凡夫が子供の時に過ごした田舎と同じ場所とは思えません。凡夫の知っている田舎ではこんなことはありえません。凡夫の身にしみ込んでいるここの人のおおらかな人情は、もはや、凡夫の頭の中だけの存在になってしまったようです。

定年退職後、子供の時に過ごした田舎で暮らそうと都会育ちの家内を連れて帰郷し1年になります。家内はうまく田舎の生活に適応できるだろうかと心配していましたが、何のことはない、凡夫自身が適応できていなかったのです。凡夫がこの地を離れている間に、この田舎は大きく変わっていたのです。時代の流れでしょうから、しかたのないことです。今回の件、凡夫に非があるところは、断りなく人の土地に入ったこと、と、この変化に気づいていなかったことです。田舎へ転居したことの是非、再考しなければならないようです。

108-3_kaikeiyaku-yameru  
 

ロウバイとウメ

2019 02 18 (art19-0107)
はわい温泉への道路をジョギングしていると、歩道脇の果樹園にウメの花が咲いていました。この果樹園は近所のKYさんの畑です。とても管理の行き届いた果樹園で、果樹を大切にされていることが分かります。

107-1_roubai  
この果樹園のすぐそばの道端に、ロウバイが花をつけていました。ロウバイは、ウメやモモが属するバラ科ではなく、ロウバイ科に属する中国原産の落葉樹です。ロウバイは、“蝋梅”と書きます。蝋梅の蝋は、ろうそくやワックスなどの “ろう” です。ロウバイの花は半透明で “ろう” のようなツヤがあり、ろう細工の花のように見えます。

道端のロウバイは、ソシンロウバイ(素心蝋梅)です。花全体が透き通るような黄色です。花は二重になっていて、外側は大きな花弁で、内側は小さな花弁で構成されています。花の中央には、雌しべと雄しべがあります。雄しべは、開花初期は放射状に開いていますが、その後、雌しべの花柱に密着するそうです。ソシンロウバイの花、実にみごとです。色合いと言い、質感と言い、思わず見とれてしまいます。

107-2_roubai 107-3_roubai  
昨年付いたソシンロウバイの実が、まだ、小枝に付いていました。実は花床が肥大した壺状の偽果です。すっかり干からびています。手でつまんで割ってみると、種子が数個入っていました。壺状の偽果の下部は空洞になっていますから、中の種子はその空洞から落下できそうです。

107-4_roubai 107-5_roubai  
 

筆立て(その2)

2019 02 14 (art19-0106)
筆立て作り(スライド丸鋸の応用)の続きです。
前回作成した筆立ては、底面が正多角形の直角柱体です。底面の正多角形は、4,5,6,7,8角でした。側面は全て同じ大きさの長方形で、底面と直交しています (art19-0103)。

106-2_fudebako-2  
今回は、「底面が正6角形の直角柱体」をベースに、変形を試みました。ただし、用途が筆立てですから、「中心軸は底面に直交する」という制限をつけました。また、関心事は体形からの印象ですから底は塞いでいません。

106-1_fudebako-2  
変形1
直角柱体を維持したまま変形するには、底面の形を変えることになります。6辺とも異なるサイズの6角形にしてもよいのですが、おさまりを保つために、対面の辺は同じサイズにしました。「底面が6角形の直角柱体」です。側面はいずれも長方形になります。
元の正6角形と比べると、ちょっと、いびつな印象を受けますが、そう悪くはありません。整い過ぎた感のある正6角形の直角柱体に飽き足らない人は、こちらを好むかもしれません。

106-3_fudebako-2  
変形2
底面の正6角形を維持したまま変形するには、上下底面の大きさを変えることになります。直角柱体から離れて角錐台になります。下底面の正6角形を大きく、上底面のそれを小さくしました。これによって、側面の形は、等脚台形となります。「正6角形の角錐台」です。
下部が太く上部が細くなりますから、よい座り感があります。さらに、側面が全て同じ形ですから、どの方向から見ても座り感は同等です。

106-4_fudebako-2  
変形3
上の変形2では上底面が狭くなりますから、筆立てとしては好ましくありません。そこで、上底面を広げるため、側面に長方形を入れ込んで、等脚台形と長方形の側面が互い違いになるようにしました。そうすると、両側面が向き合うことになります。
随分、上底面が広くなり、筆を立てる中空が確保されました。また、下部が幾分太いので座り感も保たれています。

106-5_fudebako-2  
変形4
変形2の上底面を広げるための代案として、等脚台形を交互に逆向きにしました。上底面と下底面は、平行移動では重なりませんが、同じ形(合同)になります。隣り合う側面の交線のシルエットが底面と直角に交わるので、一見、直角柱体のように見えますが、全ての側面が、交互に、内側か外側に少し傾いています。
柱体ではないのに上下の底面が同じ大きさ、同じ形であるこの変形体は、変化に富みながら、筆立てとしての広さがあります。多くの人に好まれるのではないかと思います。
106-6_fudebako-2  
機会がありましたら、凡夫の見立てが当たっているかどうか、試してみたいと思います。正6角形の直角柱体とそれからの変形1~4の5種類の筆立てを一同に展示し、どの形が一番好まれるか、を調べてみたいと思います。
 

オガタマノキ

2019 02 11 (art19-0105)
食卓テーブル(150cm x 90cm)を机として使っています。このテーブルは、横浜から京都に移住した時に購入したものです。机が広いと、いろいろな物を置くことができます。しかし、いつの間にか、物でいっぱいになっていますから、時々、整頓が必要になります。

その机に向かって、これを書いています。横の窓に目をやれば、空模様がころころ変化していることが分かります。先ほどは雨が降っていましたが、今は日が差しています。おそらく、この書き物が終わるころには、再び雨に変わっているのでしょう。朝刊の天気予報は、終日、小傘マークです。

庭のオガタマノキが花をつけました。通りの傍に植わっている木ですから、道行く人からよく見えます。が、この開花に気づいている人が何人いるのかな、と疑うほど、目立たない花です。花は、冬季でも落ちることのない大きな葉の重なりに埋没しています。オガタマノキはモクレン科です。落葉樹が多いモクレン科の中では数少ない常緑樹だそうです。

105-1_ogatamanoki
花自体は他では見られない形をしています。中央の雌しべ・雄しべが細長い花弁に取り囲まれています。花弁が何枚あるのか、一枚一枚、目を止めて数えてみるのですが、判然としません。原因は、花弁と萼の形が不揃いで、しかも、色合いが似ているため、両者の識別が難しいことにあります。花から一枚一枚萼をとってみるのですが、5番目あたりの “萼” があやしくなりました。とりあえず、4、5枚の萼と7-9枚の花弁、合わせて(花被)12-13枚、としておきます。

花色は淡い黄色です。鼻を近づけると、かすかな香りがします。どのような香りかと問えば、花の色から思い浮かぶ正にその香り、と答えます。オガタマノキの和名は、“招霊の木”と書きます。これは、「招霊」(おぎたま)から転化したもので、神木として、神前に供えられることもあるそうです。花の香りもそれにふさわしいものです。

105-2_ogatamanoki 105-3_ogatamanoki
枝の先端の葉腋に付く集合花は、秋には、赤褐色の集合果になります。袋状の果実(袋果)がブドウ状に群がります。この形状を模して、古くは「おがたま饅頭」が、現在は、「やぶれ饅頭」が作られているそうです。しかし、「やぶれ饅頭」は、オガタマノキの集合果の形状からかなりデフォルメされている印象を受けます。

むしろ、この形状からは、子供の頃に食べたお菓子を思い出します。ぶつぶつした球形のお菓子で、“げんこつ” と呼んでいたと記憶しています。1cmにも満たない球形のつぶが互いにくっ付き、こぶし大の球形になったものです。一つ5円程の安価なお菓子でした。現在、ポン菓子の中に似たような形状のお菓子がありますが、それとは別物です。Web検索したのですが、該当するものが見当たりませんでした。一体、何だったのか、大いに気になります。(下絵:”げんこつ” はこんな感じでした)

予想通り、雨、いや、霙まじりの雨に変わっていました。寒い一日になりそうです。
105-4_ogatamanoki  
 

網代港

2019 02 07 (art19-0104)
先日、息子の運転で、網代港へ出かけ昼食を食べてきました。時々晴れ間が覗き、比較的穏やかな日よりでした。

網代港は岩美町(鳥取県の海側の東端)の港です。湯梨浜町からは鳥取市より遠くになり、出かけることはほとんどありません。堤防釣りに出かける場合でも、近くの橋津港か泊漁港にいくことが多く、遠くても賀露港までで、網代港まで足をのばすことはありません。

網代港は第3種漁港で2千トン以上の漁獲量があるそうです。松葉ガニ、カレイ、ハタハタ、エビ、イカなどが水揚げされています。この時期は、松葉ガニと赤ガレイでしょうか。
港の東側の網代漁村センター前から海に伸びた陸地に巨大な岩山があります。岩山に登る途中に祠あります。そこから網代港が一望できました。蒲生川の河口と土地の隆起をうまく活用した漁港であることが分かります。

104-1_ajiroko 104-2_ajiroko  

海に突き出た西側の護岸とそれとL字をなす陸揚岸壁に大型漁船が停泊していました。沖合に出て、底引き網を引っ張り、松葉ガニを獲ってくる漁船と思われます。港の東側の物揚場にはイカ釣り漁船が停泊していました。近くの海原で、大型電球(集魚灯)が船と並行に並んでいます。電灯の明かりに集まってくるイカを釣り上げるのでしょう。

104-3_ajiroko 104-4_ajiroko  

ぶらっと寄った網代港の商店で、生の松葉ガニが販売されていました。手頃な価格でしたので、帰りに、2,3匹買うつもりで店を出ました。昼食後、再度、訪ねた時には店頭に生の松葉ガニは無く、すべて、茹でてしまったとのことでした。残念無念。

昼食は、目星をつけていた飯屋が休業中とのことで、代わりに、道の駅 “きなんせ岩美” のレストラン「海陽亭」でとりました。店内に ”生け簀” があり、ちょっとした魚介料理店です。凡夫と家内は、期間限定メニューとの宣伝文句につられて、 “蒸しずし海鮮丼” を食べました。息子が選んだ “海鮮丼” を見ながら、土地柄、そっちを選ぶべきであったかな、と思ったりしましたが、これはこれで、美味しくいただきました。
 
104-5_ajiroko 104-6_ajiroko  
 

筆立て

2019 02 04 (art19-0103)
大型家具の作成に取り組むためスライド丸鋸を購入しました。
スライド丸鋸は、直角面を出して木材を切断したいときに、威力を発揮します。それだけでなく、任意の角度をつけて木材を切断できます。いちど丸鋸の傾斜角を設定すれば、何枚でも、同じ角度の切断面をもつ木材片を作ることができます。同形の小片を下準備し、互いに接合することで形成される木工品を作製するときに、たいへん重宝する電動工具です
 
103-1_fudetate  
スライド丸鋸があれば、木材を切断すること自体が楽しく、あれこれと切りたくなります。切断ついでに、正多角形の筆立てを作ってみました。

作り方は簡単です。
(1)9.0cm幅、厚さ1.0cmの板材を用意する。
   [サイズは任意です。今回は、その辺にあった余り板材を使いました]
(2)スライド丸鋸で、一定の角度をつけて切断する。
(3)切断小片同士を木工ボンドで張り合わせる。
(4)底の形状にあわせ板材を整形し、はめ込む。

正多角形でも、辺の数の増減で、受ける印象が異なるように思われましたので、いくつか作ってみました。なお、ちょっと手を加えて、木目が途切れないようにしました。
4角形、5角形、6角形、7角形、8角形。

103-2_fudetate 103-3_fudetate 103-4_fudetate  

偶数の正多角形、4、6、8角のものは、予想通り安心感があります。一方、奇数の5、7角のものは、ちょっと奇異に感ずるかなと予想していましたが、そうでもなく、かなり安心感があります。おそらく、正多角形の特徴である、辺長と内角が同じであることが、そう感じさせているのでしょう。
しかし、家内は、「7角形をじーと見ていると変な感じになる」と言っています。見慣れないため、頭が6角形か8角形と認識しようとして混乱しているのでしょうか。5角形の方には、その感じはないそうです。
確かに、5角形は星のマークとして見慣れていますが、7角形を目にする機会はめったにありません。

日頃、目にする形は4角形です。建造物の多くは4角形の組み合わせです。
一部、6、8角形の建造部もあります。寺院建築の円堂がそうです。円堂とは、6角形、8角形あるいはそれ以上の多角形の構造の堂をさします。京都の頂法寺や東京の浅草寺には六角堂があります。また、奈良の法隆寺夢殿や興福寺北円堂/南円堂は8角形です。一方、輪蔵をもつ寺院はたくさんあります。輪蔵は経蔵の一種で、6角形か8角形の書架に経典を収納し、全体を中心軸に沿って回転させることで、経典を読誦したものとするものです。鎌倉の長谷寺、京都の知恩院・清凉寺・西本願寺、大津の三井寺などの輪蔵がよく知られています。

寺院以外では、武道館が8角で、横浜市中央図書館は6角です。ついでに、九大の旧箱崎キャンパスの中央図書館のそばに六角堂と呼ばれていた建物がありました。内部の椅子や机も六角形で、さらに ”ほぞ継ぎ” も。

一方、自然界には、6角形が多くあります。特に、蜂の巣や昆虫の複眼のように、隙間なく並べた構造の場合、正6角形でできたハニカム構造(honeycomb structure)は、材料を最小にしたときに構造的に最強の形として知られています。
鶏小屋の金属製の網目の多くは6角形です。フラッシュ合板の中には、ハニカム構造の厚紙を内部に挟んだものがあります。これは、強度と軽量の両立ができ、テレビ台の天板などに用いられています。

6角形のハニカム構造が強いのは、一方向からの衝撃を5方向に分散し、それぞれの面が受ける衝撃力を軽減しているからだと言われています。これは体感できます。筆立てを作成する工程に、(3) 切断小片を木工ボンドで張り合わせる、があります。ここでは、切断面同志を密着させるため、両手で包み込み、力をいれて絞ります。この時、6角形のものが、一番、力を掛け易いと感じました。力を掛けても、形がくずれませんでした。ちなみに、一番くずれやすかったのは、7角形のものでした。
 
103-5_fudetate  
 


 【戻る】