バンドソーのブレードの破断と修理(3)
2024 1 29 (art24-0619)
先日降った雪、道路脇に追いやられて、雪塊として残っています。道幅を狭めていますが、そのうち、溶けて無くなるでしょう。
さて、今回もブレードの話の続きです。
バンドソー(リョウビ/京セラのTBS-80)のブレードの破断を、銀ロウ付けで修理して使ってみましたが、再度破断しました。ブレード(品番:6630740)は曲線切り用で、刃幅3.18mm、山数14、厚さ0.36mmです。最初の破断は接合部、2度目の破断は接合部のすぐ近くでした。もう一度、銀ろう付けで修理して使いましたが、破断しました。今度は、接合部や銀ロウ付けの修理箇所とは別の箇所でした。同様に、同一品番のもう一本のブレード(新たに購入したもので、接合部で破断した)も、修理箇所とは別の箇所で破断しました。
どうやら、このブレード(6630740)は、接合部の強度だけでなく、材の鋼鉄の強度にも問題がありそうです。破断は、1-2cm厚のブラックチェリーの板をゆるい曲線で切っている時に起きました。この程度の木材切断に耐えられないのですから、このブレードは使えません。
一方、銀ロウは、破断ブレードの接合修理に使えそうです。接合部で破断した別のブレード(品番:6630730)を銀ロウで繋ぎ、使ってみました。このブレードは、刃幅6.35mm、山数6、刃厚0.36mmです。今のところ普通に使えていますから、銀ロウによる接合は、強度的に問題なさそうです
さて、ブラックチェリー板の曲線切り、どうするか。
曲線切り用のブレード6630740(TBS-80用、リョウビ/京セラ)は使えないことが分かりました。安価なブレードですから、そんなものかもしれませんが、一度、他社のブレードで切ってみる必要がありそうです。とは言うものの、TBS-80に適合するブレードの替え刃が見当たりません。唯一、SK-11のバンドソーSWB-200Nの替え刃BSB-2Wがあります。これは、木工曲線切り用のブレードで、刃幅3.14mm、山数15、刃厚0.3mmです。しかし、全長が1430mmで、TBS-80のブレード長1445mmより15mm短いので、ホイールに嵌め難そうです。
そこで、手元にある糸鋸盤を使ってみました。旭工機のキキルンSD310で、おもちゃのような糸鋸盤です(art23-0602)。刃は、SK-11の替え刃No6です。10本入りで700円ほどですから、1本あたり70円ほどです。
切れました。ただ、バンドソーほどさくさく切れませんから、時間がかかります。また、刃が上下に動くので、厚さが不均一の場合は、材料をしっかりと手でおさえておかなければなりませんから気をつかいます。ともあれ、刃が破断することなく、曲線を切り出すことができました。コストパフォーマンスはとてもよいことになります。リョウビ/京セラのブレード6630740の1本分の金額で、40本の糸鋸刃が買えます。
バンドソーのブレードの破断と修理(2)
2024 1 25 (art24-0618)
いやはや、昨日は一日中雪が降っていました。夕方、玄関前の雪かきと庭木の雪下ろしを行いました。今朝、庭木に少し雪が積もっていますから、昨夜から今朝にかけて雪が降ったようです。
さて、前回の続き話です。
通販で購入したキット(RZ-117、新富士バーナー)には0.8mm径の銀ロウ棒(銀56%,カドミウム0%)が2本、フラックスの小容器が一個入っていました。銀の融点は962℃ですが、銀ロウは、銀に胴や亜鉛などの金属を加えて、融点を低く(700℃前後)しています。融点が低いと母材を痛めることなくロウ付けできますから、作業がし易くなるようです。RZ-117の銀ロウの融点はかなり低く、作業温度は650℃となっています。初心者向きの銀ロウです。それでも引張強度は441N/mm2(45kgf/mm2)あるそうです。強度は足りると思いますが、足りない場合は、引張強度539N/mm2(55kgf/mm2)の製品RZ108/118がありますから、こちらを使うことになります。作業温度は780℃です。
さて、銀ロウ付け作業です。ネットの情報を参考にしました。
- 破断したブレードの両端を斜めに重ね合わさるようにヤスリで削る。
- 両端を重ね合わせてグリップで固定する。
- フラックスを合わせ目に付けて、すこしバーナーで炙る。
- 銀ロウの小片を合わせ目に置く。
- バーナーで炙る。(溶けた銀ろうが合わせ目から入り込む)
- 余分な銀ロウをヤスリで削り取る。
初めてにしては、うまくいったようです。小さく切った銀ロウをのせてバーナーで炙るだけですから、失敗のしようが無いのですが。
ついでに、前に破断していたブレードも繋いでみました。こちらは、刃幅は6.35mmです。
早速、バンドソーに取りつけて木材を切ってみました。しばらく、使えていましたが、再び破断しました。破断は接合部のすぐ近くで起きました。余分な銀ロウをヤスリで除去する時に、ブレードを傷つけたのではないかと思います。
銀ロウによる接合に強度上の問題はないようです。余分な銀ロウの除去作業を考えると、すくなめの銀ロウで繋ぐことが肝要のようです。
バンドソーのブレードの破断と修理(1)
2024 1 22 (art24-0617)
バンドソー(リョウビ/京セラのTBS-80)のブレードが破断しました。ブレードは、曲線切り用の刀幅が狭い(3.18mm)もので、長さは1445mm、厚さは0.36mmです。
破断は、角材からスプーンの型を切り出す作業中に起きました。急遽、同じブレードを購入しました。しばらく使っていると、これまた、破断しました。破断箇所は溶接部です。
無理な使い方をして、ブレードに大きな負荷をかけたつもりはありません。また、ブレードのテンション設定やセリガイドの位置調整にも、問題になりそうな点がみあたりません。使い方に問題がないとすれば、ブレードそのものに問題がありそうです。同じタイプのブレードを使った人の評価を調べると、しょっちゅう破断する、とありました。しかも、破断は溶接部であると。どうやら、使用方法云々ではなく、ブレードそのものの強度、特に、接合部の引張強度、が悪い製品なのでしょう。
さて、どうするか。ネット検索すると、3通りの対応策が見つかりました。
1.代替品を購入して使う。
TBS-80用のブレードの全長は1445mmです。3つのホイールでブレードを回すので、少し長目のブレードになります。ブレードテンションの調節で10mm前後の長短は許容できそうですから、1435-1450mm長のブレードを探しましたが、みつかりません。ただ、SK-11のバンドソーのブレード長が1430mmで、15mm短いのですが、これを使っている人がいました。ただ、ブレードテンションを最小にしてブレードを嵌め込むので、テンションの調整ができなくなるようです。
2.破断したブレードを繋いで使う。
本格的な溶接は専用の機材が必要ですから、素人には手が出ません。しかし、“銀ロウ付け”と言う接着方法がありました。特別な機材を使うことなくブレードを繋ぐことができるそうです。必要なものは、銀ロウと、銀ロウを熱で溶かすバーナー、そして加熱によるブレード表面の酸化を防ぐ試薬(フラックス)だけのようです。
3.ブレードを自作して使う。
銀ロウ付けによる接着が相応の強度を持つものであれば、長いブレード(コイルブレード)を購入して、適当な長さに裁断し、両端を銀ロウ付けで接着して輪っぱにすれば、バンドソーのブレードができます。これができると、ブレード単価を安くできますから、木工の趣味人としては大いに助かります。
とりあえず、破断したブレードを銀ロウ付けで繋いでみることにします。試しなので、銀ロウ付けキット(RZ-117、新富士バーナー)を手に入れることにしました。
以下、次回へ。
眼鏡(2)
2024 1 15 (art24-0615)
長い間使っていた遠近両用メガネのレンズに傷がつき、さらに被膜が剥がれてきましたので、メガネ屋(眼鏡市場)でレンズだけを新調しました。新しいレンズに交換したメガネは、遠くはよいのですが、近くがはっきり見えなかったので、レンズを作り直すことになり、視力検査を受けました。老眼がかなり進んでいることがわかり、老眼対応のレンズに交換することにしました。
作り直したレンズで近くも見えるようになりました。凡夫の右目には近視の他に、乱視も入っていますから、レンズは、近視と乱視、そして老眼に対応しなくてはなりませんから、完璧なレンズを作ることは無理だろうと思っています。ある程度見えれば良しとします。作り直したレンズに交換したメガネは使えそうです。
ただ、問題があります。近くを見ている時、首を左右に振ると、視野が歪んで揺れます。近くを見るために、老眼対応のレンズが中央下部の狭い範囲に埋め込まれています。そのレンズの焦点が周辺に向かって変わっていきますから、首を左右にゆっくり動かせば問題はありませんが、早く動かすと脳での整合性を保つ処理がついていかず視野の歪みと揺れを感じさせます。困ったものですが、めまいがするほどではありませんから、まあ、使っているうちに慣れていくだろうと期待しています。
凡夫の場合、視力検査で、老眼がかなり進行していることがわかり、老眼対応のレンズにしてもらったのですが、定期的に視力検査をして、老眼の進み具合にあわせてメガネのレンズを交換していけば、徐々に対応していきますから、今回のような視野の歪みや揺れを感じることはなかっただろうと思います。
なにはともあれ、これで、読みたい本が読めます。また、木工作業時に、手元がはっきり見えるようになり、正確な加工ができそうです。
スプーンの作製
2024 1 11 (art24-0614)
朝は自家製のパンを食べていますが、土日の朝は2種類のシリアルを混ぜて牛乳をかけて食べます。朝食にシリアルを食べる習慣はアメリカ暮らしによるものです。あちらでは、大袋入りのパッケージが店頭に並んでいました。とても安かったと記憶しています。
シリアルを食べるときは大き目の木製のスプーンを愛用しています。しかし、長い間使ってきましたから先端部にひび割れが生じています。そこで、シリアル食用のスプーンを作りました。スプーンの作製は久しぶりです。
材料は、ブラックチェリーです。通販で、端材の詰め合わせとして購入したものです。詰め合わせですから、届いた箱を開けて見るまで、どのような端材が入っているかわかりません。幅広の板材は入っていませんでしたが、4cm幅で厚さが2.5cmの角材が沢山入っていました。20-40cmの長さがあり、ちょっとしたスプーンであれば作れます。
ブラックチェリーの色調と性質は、木材図鑑(Webサイト)によると、以下の通りです。
色調:辺心材の区別は明瞭で、辺材は黄白色から乳白色、心材は淡い紅褐色から濃い紅褐色を呈する。使い込むほどに飴色に変色し、高級感がある。
性質:木質はやや軽軟で加工は容易。木肌は緻密で表面の仕上がりは美しい。心材は耐久性があるが、辺材は虫害に弱い。乾燥はかなり速いが、収縮率はやや高い。
今まで、スプーンの作成にはヤマザクラをつかってきました。ヤマザクラに較べて、ブラックチェリーは、すこし軽くて、加工が容易です。その分、耐久性が低いようです。ブラックチェリーの気乾比重は0.55と書かれています。ヤマザクラは0.60です。
さて、作成です。
材料はブラックチェリーの角材(幅厚さ長さ、4 x 2.5 x 20cm)。
Jw-cadでスプーンの図面を描いて、実寸大で印刷する。
図面を木材に貼り付けて、線に沿って切る。バンドソーを使う。
外形を整える。ベルトサンダーを使う。
つぼ部を掘削する。ミニルーターを使う。
サンドペーパーで磨く。
研磨粉をふき取って、蜜蝋を塗る。
特に難しい作業はありません。ただ、つぼ部を掘る作業に手間取ります。今回は、ミニルーターを使用してつぼ部を掘削、整形しました。回転ビットが小さいのですこしづつしか削れませんから、気長に作業を続けることになりました。
久しぶりの作製にしては、まずまずの出来です。ただ、同じサイズのスプーンを2本作ったつもりですが、かなり違います。まだまだ、修行がたりません。
金魚、くの字に曲る
2024 1 8 (art24-0613)
昨年末から、玄関三和土の上がり框に続く廊下に置かれた小型の水槽の中で、金魚がくの字に曲がって浮いています。
この金魚は、庭に設置した大型プラ容器で飼っていた3匹の1匹で、一番大きな金魚です。12月中旬に、くの字に曲がって浮いていたので、小型の水槽に移しました。
その時、胸ビレと口の周りに白い粒状の斑点が目に留まりましたので、白点病の病斑と見立てて、塩水浴の容器を用意いました。容器にエアレーションとヒーターをセットし、塩を加えて溶かしました。数日の塩水浴で、白色の斑点は消えてくれましたので、真水の水槽に移しました。
水槽のなかで、金魚は、くの字に曲がって、右腹部を上にして浮いています。
金魚の背骨が曲がる原因は幾つかあるそうですが、一つには、加齢によるものだそうです。筋肉の萎縮や硬直によって曲がるようで、死ぬ前兆として体が曲がってしまうとの記述もあります。
金魚の前後を両手で掴んで、曲がっている向きと反対側に曲げようとしても、曲がりません。かなり硬直しています。
金魚は、京都在住時、縁日の金魚すくいで手に入れた金魚(和金)ですから、かれこれ10年になります。金魚の寿命は8-15年だそうですから、この金魚は、そろそろ死んでもおかしくない年齢です。加齢による曲りであればどうしようもありません。寿命が尽きるその日を待つことにします。
水槽に移して3週間。金魚は、今も、変わりなく生きています。時々、体を動かします。近づくと目をくりくり動かします。
眼鏡
2024 1 4 (art24-0612)
正月三が日が終わりました。正月早々、能登半島の地震、羽田空港での航空機衝突事故、と立て続けに大惨事が起きて、世間が騒いでいます。そんな中、凡夫は、メガネの調子が悪くて読みたい本が読めないと騒いでいます。
昨年末に、10年以上使っていたメガネを新しくしました。
そのメガネは、レンズに細かな傷がたくさん入り、さらに、レンズ表面の被膜がまだらに剥がれて、見えにくくなっていました。メガネは遠近両用で、港南台の駅前通のメガネ屋か大船駅通りのメガネ屋で作ったものだと思いますが、定かな記憶ではありません。
メガネ屋(眼鏡市場)へ出向き、使っているメガネを見せて、これと同じレンズを作ってレンズだけを交換してほしいと要望を伝えると、定員は、メガネのレンズの度数と焦点位置を測定しました。その数値で外部の工場にレンズの作成を依頼するとのことで、数日待つことになりました。
数日後、レンズが届いたとの連絡を受け、メガネ屋へ出向いてレンズだけを交換していただきました。
前のレンズとまったく同じものの筈でしたが、新調したメガネは近くがみにくいものでした。数値的には同じレンズでも、メーカーによって、製法が微妙に異なるのでしょうか。使っているうちに慣れてくるだろうと思い、2,3日使ってみましたが、みえるようにはなりませんでした。
メガネ屋へ再度出向き、状況を説明したところ、視力を知る必要があるとのことで、視力検査を受けました。その結果、老眼がかなり進んでいるとのことで、近くを見るレンズ部の度数を上げて老眼に対応することになりました。レンズの作り直しです。
作り直しのレンズは今週末に届きます。今度は、ばっちり見えて読みたい本が読めればよいのですが、どうなることやら。
新年(2024年、令和5年)
2024 1 1 (art24-0611)
明けましておめでとうございます。
何がめでたいかと言えは、一年間、平穏無事に過ごすことができて、新年を迎えたことです。この歳(70歳)になると、特別なことのないのが一番です。
時折、救急車のサイレンが聞えます。この辺りは交通量が殆どありませんから、救急車の向かう先は、交通事故現場ではなく、何処かの住宅です。多くは、老人が救急搬送されます。病院へ行って、帰ってこれればよいのですが、なかには、行ったきりの人もいます。
60歳で定年退職し、京大病院でやり残した研究を4年間続けた後、湯梨浜町に移住し、木工工作と家庭菜園を楽しんできました。早いもので、もう10年経ちます。
湯梨浜町での6年間、興味本位のまま木工の実践と工作の経験を積んできました。並行して、必要な電動工具をそろえました。
今年は、木工工作にすこし腰を入れて、楽しもうと考えています。
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