本『土になる』
2025 6 30 (art25-0765)
朝食後、畑へ出かけて、ちょっとした作業を済ませてきました。野菜の果実が大きくなり、収穫が始まっています。キュウリから、ナス、ピーマンと続き、トマトの果実も赤く色づいてきました。トマトが熟れてくると、鳥がやってきては熟れた果実を突きます。対策として、地上部に紐を張り巡らします。その作業を1時間程かけて行いました。日射しが強く、気温も上がって、汗だくになりました。このところ、天気がよく、植物がよく育ちます。育つのは、野菜だけでなく、雑草もそうです。毎日、何かしらの作業があります。
それはさておき、本題です。
坂口恭平の『土になる』(文芸春秋、2021)を読みました。
タイトルがちょっと目に留まり、書店の陳列棚から抜き出してパラパラと拾い読みしてみると、おもしろそうだったので、購入しました。
この本は、家庭菜園の素人が、レンタル農園から30㎡の畑を借りて、夏野菜を作る体験談です。毎日畑に通い、土に触れて、野菜の生育状態や栽培作業が、心情とともに、日記風に綴られています。
30㎡の畑は、凡夫の野菜畑 (20㎡) よりすこし広いぐらいです。凡夫は、4種の夏野菜(トマト、ナス、キュウリ、ピーマン)を作っていますが、著者は、それらの4種に加えて、人参、小松菜、大葉、イチゴ、スイカ、メロン、カボチャ、トウモロコシを作ったとのことですから、スペースがとても足りないように思えます。いったいどんな作り方をしたのでしょうか。また、どんな野菜が取れたのでしょうか。文中では、野菜はどれも元気に育っている、りっぱな野菜が取れたようなことが書いてありますが、実際はどんなものだったのでしょうか。
著者は、2020年に初めて家庭菜園を行い、文中で、ずーっと続けたいようなことを書いています。その後も続けているものと思い、ネットで調べたのですが、その後の関連情報がまったく入手できず、やっているのか、やっていないのか、分かりませんでした。ただ、本のあとがきに、2021年も夏野菜を収穫していると記されていますから、初年に続いて、もう一年はやったようです。
凡夫は、趣味の家庭菜園を2018年から初めて、今日まで続けていますから、8年目になります。趣味とは言え、それなりの野菜を作りたいと考えてやってきました。ようやく、土と野菜、そして自分が、自分の感覚が、合ってきていると感じるようになりました。野菜(果樹も)作りがおもしろくなってきました。
家庭菜園を1、2年やっただけでは、まだ、本当のおもしろさは分からないのではと思います。それが分かるには何度かの繰り返しが、年数が必要です。1年目は上手くいきます。2年目もまあまあです。しかし、3年目は上手くいきません。狭い畑(家庭菜園の宿命です)で、同類の野菜を作ることの難しさを知ることになります。どうしたものかとアレコレ考えては、何かとやってみるのですが、なかなかうまくいきません。それでも続けていると、そのうち、土が、野菜が、そーっと語ってくれます。そうなると、俄然、野菜作りがおもしろくなってきます。
著者が家庭菜園を2年間でやめているとすれば、とても残念です。
メダカの孵化
2025 6 26 (art25-0764)
先日のブログで、メダカの産卵(2025 6 12 (art25-0760))について書きました。産卵したメダカの腹部に付いていた卵塊を採取し、バラバラにほぐして、水を入れた容器に移しました。今回は、その続きです。
2,3日すると、透明だった卵の中央がすこし不透明になってきました。
そして、うっすらと目玉が見えてきました。容器を白い紙の上に載せると、隣接した2個の黒点(目玉)がよく見えます。
黒点は日増しに明瞭になり、容器に移してから9日後に孵化しました。孵化直後のメダカは、極々小さな体です。" 針子"とはよく言ったものです。
針子をネットですくい、100匹ほど金魚藻入りの水槽へ移しました。どこにいるのか、目をこらさないと分かりません。
ウメの収穫
2025 6 23 (art25-0763)
ウメの木の周りに敷いている稲わらに、落下した果実を見かけるようになりましたので、果実をもいで収穫しました。
ウメの木は3品種各1本です。小梅、小粒南高、そして、南高です。
収穫は、小梅から順に日を置いて行いました。
16日、小梅、0.9kg(収穫量)
19日、小粒南高、1.5kg
22日、南高、4.3kg
今年のウメの果実はかなりきれいでした。例年、生育後半になると、果実の表面に斑点状の病斑が出てきます。これは、かいよう病と黒星病によるものです。食べるには問題ありませんが、見た目がよくありません。今年は、試しに、殺菌剤を2回、3月末の開花が終わった頃とその20日後に散布してみました。これが効いたのか、病斑の少ない果実が収穫できました。
収穫したウメの果実は家内が加工します。
小梅はカリカリ梅に、小粒南高は梅ジュースに、南高は梅干しです。残った梅は、ジャムにしようかなと、言っています。
クワイの様子
2025 6 19 (art25-0762)
今年も、田圃(苗田)の片隅にクワイ床を設けて、クワイを作っています。クワイは白クワイです。
5つのクワイ株、今のところ、順調に育っています。
伸びてきた茎葉が風に煽られないように、床の周辺に棒を立てて、黒色のネットを張りました。
周辺の水田では、田植えが終わり、稲苗が整然と並んでいます。全て、機械植えです。凡夫が子供の頃の風景とそう変わりありません。ただ、ちょとした違いがあります。一つは、植えられている苗の大きさと間隔です。子供の頃の田植えは、手植えですから、苗は、人の手で扱いやすいように、少し丈のある苗が使われていました。また、足の移動に支障がないように、苗を植える間隔が少し広く設定されていました。
もう一つは、クワイを植え付けている水田をとんと見かけなくなったことです。子供の頃には、田植えが終わった水田の片隅に、新葉を出した幼小のクワイを見かけました。特に、苗田(稲の苗を育てるための小区画の水田)の多くに、クワイが植付けられていました。
今日日、この辺りでは、ただ1人、Kさんが、水田の片隅でクワイを作っています。クワイは白クワイです。実は、4年前に、クワイの栽培を始めた時に種芋をわけてもらいましたが、それがKさんです。
シマヘビ
2025 6 16 (art25-0760)
久しぶりに蛇を見ました。
ミカン畑のレモンの樹上に蛇がいました。太さは小指大で細長い蛇です。体色は淡褐色で、背面に薄いあずき色の横帯があります。幼体だと思われます。
近くの畑で作業を行っていたKさんによると、シマヘビだそうです。ヘビは苦手で、見かけたときは、観察することなく、その場を立ち去ります。しかし、今回は、場所が場所なので、すこし観察できました。しかし、さすがに、手を伸ばすことができませんから、放っておくことにしました。
樹上で、時々、アマガエルを見かけますから、それを食べようと這い上がったのでしょうか。
今年は巳年です。ネットによると、ヘビは、知恵、再生、豊穣のシンボルだそうです。脱皮を繰り返すことから、変化や再生の象徴とされているそうです。
メダカの産卵
2025 6 12 (art25-0760)
すこし大き目のプラ容器に水を入れて、メダカを飼っています。水槽容器は2つあり、昨年生まれたメダカ用と一昨年生まれたメダカ用です。それぞれ、20匹と30匹ほどいます。
梅雨入り前の数日、晴天が続きました。メダカの産卵が始まりました。朝、水槽を覗くと、腹部に卵塊をつけたメダカがいます。抱卵メダカをネットですくい上げ、卵塊を指先で摘まんで、孵化用の水槽に移しました。エアを送って、数日すれば、孵化するはずでしたが、そうはいきませんでした。
採卵翌日、卵の多くが白化しました。これらは未受精卵です。そして、しばらくすると、カビが発生しました。カビの菌糸が、周辺の受精卵へ伸びていき、卵塊全体が、カビで覆われてしまいました。こうなると、受精卵の発生は停止します。
カビ対策が必要です。簡便な対策は、カビの発生を抑える、あるいは、カビを殺す薬剤を、添加することでしょうか。残念ながら、手元にそうした薬剤がありませんから、別の対策を講ずることにしました。採取した卵塊をバラバラにして個別の卵にすること、そして、できるだけ、未受精卵を排除すること、です。
卵には、卵膜の一ヶ所に付着糸が付いています。付着糸は長さが5mmほどの糸状のもので、伸縮します。これがからみあって卵同士が付着することで、卵塊が形成されます。卵塊状の卵をバラバラにするには、付着糸を取り除く必要があります。方法はいろいろあるでしょうが、その一つは、卵塊を手のひらやガーゼかキムワイプの上に置いて、指先でくるくる転がすように動かして、付着糸を除きます。受精卵は、結構硬いので、指先でつまでも潰れないのですが、未受精卵は柔らかいので潰れます。指先でくるくる転がすと、未受精卵だけが壊れますから、未受精卵を排除することにもなります。一挙両得です。
現在、バラバラにした卵を、水をいれた容器に入れて、エアを送っています。朝夕、容器の水を替えています。カビが発生しなければ、10日ほどで孵化するでしょう。楽しみです。
なお、卵は、背丈が短い体型、所謂、”ダルマ体型”の雌メダカから採取したものです。
夏野菜の様子
2025 6 9 (art25-0759)
畑で、トマト、キュウリ、ナス、ピーマンを育てています。
大玉トマト
追肥が効き過ぎて、暴れまくっています。茎が太くなり、歪曲しています。葉は、先端部が内側にくるりと回り、さらに、くねくねと歪んでいます。追肥後、しばらく調子がよかったのですが、雨が多量に降った後、おかしくなりました。土中の肥料が一気に根から吸収されたようです。こうなると、手の施しようがありませんから、放っておきます。ただ、下部節にはピンポン玉大の幼果が付き、上部節では花が咲き続けていますから、なんとか、果実は取れそうです。
ミニトマト
ジャングル状態です。こちらも肥料過多のようで、あちこちから脇芽が出ています。ミニトマトは元々、生長が旺盛ですが、加えて、雨後、土中の肥料を過剰に吸収することになり、生育に拍車がかかっているようです。今は、放っていますが、落ち着いてきたら脇芽を整理しようと考えています。
キュウリ
3本とも、大きくなりました。特に、畝の南側に植えているキュウリ(恵の風)は、定植直後からよく育っています。これは、品種の特性と言うより、日照時間の違いだと思います。すぐ近く(東側)に植えているプルーンの木が大きくなり、枝葉を張り出してキュウリへの日差しを遮ります。特に、畝の北側と中央のキュウリ(北進と夏すずみ)には、午前の日差しはほとんどとときません。
キュウリの害虫、ウリキンウワバとウリハムシが発生しました。ウリキンウワバは、葉柄近くを齧って、葉身を萎れさせるので、困ります。特に、生長点の若い葉をダメにしますから、要注意です。見つけ次第、捕殺します。ウリハムシの方は葉に穴を開ける程度ですから、どうってことはありません。が、見つけたら捕殺します。
恵の風6本、北進1本を収穫しました。
ナス
2本とも、生育よしです。花が咲きました。土中の肥料の過不足の判定の一つ、雌しべと雄しべの長さは、同じですから、肥料は過不足なさそうです。
ピーマン
2本とも、生育よしです。アブラムシが発生しました。みつけては、指先でつぶしましたが、見落としがありそうですから、殺虫剤を撒きました。
レモンとネーブルオレンジ
2025 6 5 (art25-0758)
幾種かの果樹を作っていますが、今年は、特に、キウイフルーツ、レモン、ネーブルオレンジの3種の果樹に注目しています。まだ、実を付けたことがないので、できれば、今年こそ、実らせて味わいたいと思っています。
しかし、前回のブログに記載したように、3種のなかの一つ、キウイフルーツは、ダメでした。花は咲いたのですが着果しませんでした。
今回は、残る2種、レモンとネーブルオレンジ、について、状況を書きます。
レモン
50個ほどの蕾から次々と花が咲きましたが、全て不完全花でした。雌しべがないので実が付きません。昨年は、10個の花が咲き、完全花が1個ありました。それが実を付けて大きな果実になりました。今年は、開花前に、蕾の数が多かったので、数個のレモンが取れるだろうと期待していたのですが、残念な結果になりました。
今年の完全花の割合は、0%でした。この割合を高めなければ実が付きません。どうしたら高くなるのか、思案中です。
レモンの花芽は結果枝につきます。結果枝上の花器の発達は結果枝の発育状態の影響を受けることになります。花器の発達不全は雌ずいのない不完全花を産生することになります。そうだとすれば、不完全花になるのは、結果枝の発育状態が悪いからだと、言えます。このあたりに、完全花の割合を高める手がかりがありそうです。
ネーブルオレンジ
十数個の花が咲きました。白い花びらの大きな花です。花弁が落ちると、小さな子房が現われ、日ごとに大きくなっています。このままいけば、自家製のネーブルオレンジが味わえそうです。しかし、昨年のことがありますから、安心できません。昨年は、指先大にまで大きくなった幼果がポトリと落ちてしまいました。二次生理落果です。
今年、期待していた3種の果樹のうち、2つは既に脱落しましたから、唯一残っているネーブルオレンジに期待が集まっています。なんとか、落果しないで、生長をつづけ、収穫できるほどの大きな果実になってほしいものです。
キウイフルーツの開花
2025 6 2 (art25-0757)
キウイフルーツは今年注目して栽培している果樹の一つです。他には、レモンとネーブルオレンジがあります。
4月21日のブログで、新梢の基部の2,3節に付いた葉の基部に蕾ができてきたことを書きました (art25-0745)。
その後、蕾が大きくなると同時に花梗が伸びて、花梗の先に蕾がぶら下がるようになりました。この状態で、すこしずつ蕾がふくらみ、5月21日に蔓の先端部の蕾が開花しました。それに続いて、他の蕾も開花しました。白い花びらの大きな花です。
開花3日後には花びらが黄化し、5日後には、花びらが落ちて、子房が露出している花も見られました。
その後、10日ほど経ちますが、子房は、大きくなりません。それどころか、色が黄ばんできました。指先でつつくと、花梗の付けねからポトリと落ちます。どうやら、着果しなかったようです。受粉がうまくいかなかったのでしょう。
キウイフルーツの品種はニューエメラルドです。雄しべ/花粉と雌しべの両方が機能する花(両性花)をつけるので、1本でも実がなると言われています。しかし、今年は全滅のようですから、何かをしなければ実が付かないのでしょう。
両性の花をつけると言っても、自花受粉で受精するとはかぎりません。雄しべ/花粉と雌しべの成熟に時間差があれば、受粉には他の花が必要です。葯が裂開して花粉が飛び散っていたようですが、それは、花びらが大きく開いてからでした。その時には、雌しべの柱頭は受粉能力を失っているように見えました。
どうやって受粉させるか、来年の課題です。
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